インターネットデフレ!?

今日のエントリは、インターネットによるデフレ動向について。
きっかけは、渡辺千賀さんの『On Off and Beyond』の『たかが広告費ではないということについて』というエントリから。

Cream, the Orange Cat※この猫と千賀さんは関係ありません。(猫 by Flickr

by 渡辺千賀『On Off and Beyond』『たかが広告費ではないということについて』


インターネットは、こうした広告の無駄を省くのに非常に適した媒体だ。たとえばペイ・パー・クリック。見た人が、その広告をクリックして初めて広告費が発生する。グーグルの膨大な売り上げの基盤はこれ。とはいっても、クリックした人が必ずしも買うわけではない。この無駄を省くため、クリックした人がさらに商品を買ってはじめて広告費が発生する成功報酬型の検索サイト、スナップドットコムも誕生した。

GoogleAdsenseや成功報酬型の広告によって広告コストがより効率的になる、というお話です。
非常に分かりやすい話ですが、ここでひとつ常に思っている疑問がでてきました。

それは、『なぜ効率化すると市場規模が小さくなるのか?』ということ。
効率化するというのはお客様のためになることなのに、どうしてそれによって市場規模が小さくなってしまうんでしょうか?
広告業に限らず、製造業でもなんでも効率化の追求は常に行われていて、家電メーカは数円単位でコストを削る努力を日夜されていると言います。それほどお客様のためになることをやっているのに、どうして市場規模が小さくなってしまうんでしょうか? ここがどうしても解せません。

極端な話をすると、効率化があらゆる産業で進められると、


1. 製品価格が下がる

2. 市場規模が小さくなる

3. 売り上げが落ちる

4. 給料が下がる

5. 財布の紐が固くなる

ますます効率化が追求されて1に戻る


といったスパイラルで、デフレが加速する気がします。
効率化と経済成長とうのは相反するものなんでしょうか? 消費者と企業の利益は相反するものなんでしょうか?
インターネットは効率化を進めます。インターネットはデフレを加速してしまうんでしょうか?


必ずしもそうではない、と思う理由もいくつかあります。

  • 効率化により市場規模は小さくなっても利益を下げない方法もある

(コスト削減分以上に価格を下げなければいい)

  • 効率化により更に市場が広がる場合がある

(千賀さんのエントリにある様に『従来、多くの企業は自社製品の5-10%しか広告してこなかったとされるが、成功報酬型の広告であれば、どんなにニッチな製品でも情報発信をすることができるため、広告のニーズそのものがさらに広がるとされる。』)


等です。


とはいうものの、自由主義経済は競争経済なので、意図しない価格下落も当然おきてしまいます。いやでもコスト削減は進みます。何故お客様に喜ばれることをして、市場が小さくなってしまうのか?


いやあ、なかなか解せません。答えのあるかたご教示ください。