運(セレンディピティ)の見つけ方
今日は、運のつかみ方についてです。
インターネットの影響で大量の情報がデジタル化され、検索エンジンによってそれにリーチすることが可能になりました。
ただ、Google等の検索エンジンのランキングがどんなにすばらしくても、あくまでランキングであるため、その中でどの情報が一番自分にとって有用であるかはわかりません。
検索エンジンは今後パーソナライズの方向に向かって行くといわれていますが、それでも人の要求というのはいつも変化していくものなので、その場その時に最適な情報をマッチングするとう課題が完璧に解決されるということはないと思います。
また、大量の情報を扱う術として、ソーシャルブックマークやRSSリーダ等の効率の良いツールが登場してきていますが、これらを使っても本当にベストの情報を入手できたかどうかというのは永遠にわからない問題だと思います。
そうなると、いったいどうやれば、自分にとってすばらしい情報を見つけることができるんでしょうか?
先日話題になった東洋経済の羽生名人の記事にこうあります。
by 週間東洋経済TKプラス 「ネット社会を生きる奥義」 羽生善治(前編)
――羽生さんは、どうやって選ばれているのですか?
勘です。勘ですから、当たらないことも多い。それでも、この形を勉強するならこの人の棋譜を見ればいい、というのがある。そういうのを見つけ出すことがすごく大事。検索してオーソリティ見つける。たくさんの人が見たということよりも、信憑性の問題。この人のだったら間違いない、というのが見極められるか否か。もう最終的にはそこに尽きてしまう。たくさんある中で、本当の真贋を見分ける。
――信頼できる人を見抜く心眼ということですか。
逆に言うと、そういうのが見抜ける人は重宝がられるでしょうね。
あの羽生名人が、『勘です』と言っています。
色々オーソリティを見つける手段はありますが、その中で『勘』、見抜く力だと言われています。これは非常に興味深いと思うんです。
また、全然別のテーマですが、今日の梅田さんの記事にこうあります。
by My Life between Silicon Valley and Japan 『変化の国・アメリカ(トフラー「富の未来」が描くアメリカ)』
トフラー15年ぶりの大作「富の未来」(上・下)。
テーマが網羅的であるゆえ、要約が難しい本だ。
だが逆にそれは、個々の読者が、その時点での自分の関心を再発見する「鏡」として利用できるタイプの本だという意味でもある。
(中略)
そんな意味で、僕がたまたま面白いなと思ったのは、トフラーがアメリカについて書いている部分だった。僕は1991年末から92年末までサンフランシスコに住み(初めてのアメリカ生活)、その後2年間だけ東京に住み、94年にシリコンバレーに引っ越してきた。
だから、90年代以降(つまり30歳以降)は、だいたいずっとアメリカに住んでいる。
身近なこと(特にアメリカ)がじつはいちばんよくわからない、という問題意識を僕はいつも持っており、未来について網羅的に考えるこの本で、1928年生まれのアメリカ人作家・トフラーが、(たぶん)人生最後の大作で、アメリカをどう総括するのかにとても興味があった。
ここで、『だが逆にそれは、個々の読者が、その時点での自分の関心を再発見する「鏡」として利用できる』と『僕がたまたま面白いなと思ったのは』に僕は何故か惹かれました。
何かピンと来たわけです。
何か似た様なこと言っているよなぁ、と。全然違うこと言っているんだけど、何かつながりがあるなぁと。
それは『偶然すばらしいものを見つける力』だと思うんです。『ツキ』とも言えるし『勘』とか『経験』とも言えるものです。
こういう現象を説明する言葉があって『serendipity(セレンディピティ)』と言うそうです。
これって何かを成し遂げたり、幸せになるために、すごく重要な要素だと思うんです。
そこで、橋本大也さんが、昔のエントリで次の様に書かれています。
by Passion For The Future 『偶然からモノを見つけだす能力―「セレンディピティ」の活かし方』
ニュートン、アルキメデス、メンデル、ジュール、アインシュタイン.......。歴史上の発見が偶然の産物だったという逸話はよく聞くし、近年では、ノーベル賞受賞の報がある度に受賞者や評論家がセレンディピティを口にする。
(中略)
本物のセレンディピティは、私は次のようなものではないかと考えている。
・性格や行動特性、ツキとアウェアネス情報によるセレンディピティ
偶然の発見が高確率で発生するにはふたつの条件が必要なのではないかと思う。ひとつは経験の豊富さであり、もうひとつは経験から意味を見出す能力である。この2要素の積を常時高い値に保つ能力がセレンディピティなのではないか。
こういったセレンディピティ(ツキ)をつかむ力が今後ますます重要になっていくのではないかと思うんです。
僕がこのテーマでひとつの結論だと思うのは、銀座まるかんで有名な『斎藤一人さん』の考え方です。
度々紹介しているこの本がオススメです。
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こうした僕がいくつかの記事にピンと来たのも、みなさんが数多のブログの中からこの記事を読んでくれたのも何かのセレンディピティだと思うんです。よろしかったらどうぞ。きっといいことがあります。