頭のいい人の考え方

 日紹介した内田樹さんの『私家版ユダヤ人論』で、こんなフレーズがあったのが印象に残っている。

 『善意であることも、頭脳明晰であることも、その人が致命的な失敗を犯すことを防げなかった。だが、あいつはダメと一蹴するのではなく、それはなぜかと考える方が有益だ。』(記憶で書いているので細かい部分は正確ではない)

 何か問題が起きると、あの政治家はバカだとか、この会社の上司はバカばっかりだ、等と一蹴しがちだ。あるいは、このサービスはダメとか、あの製品は売れない、と決めつけてしまう。だが、『あいつはダメ』呼ばわりするだけでは、何も変わらない。生産的でない。内田さんが言うように、『それはなぜか?』と考えることで、初めて意味のある思考になる。
 すごく頭のいい人だなぁ、こう考えることで、どんどん世の中よくなっていく気がする。



私家版・ユダヤ文化論 (文春新書)

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