イノベーションを起こす人たち
繰り返し取り上げている内田樹さんの「私家版ユダヤ人論」に、『なぜユダヤ人はイノベーティブなのか?』という話があった。米国の金融界やメディアにかなりの影響力を持つユダヤ人。そのイノベーションの秘密のヒントが書かれている。
その理由のひとつが、『従来型のギルドや工業から締め出されていたから、新しい産業を興すしかなかった』ということ(引用ではなく私の解釈)。昔にさかのぼって考えれば、金融やメディアは新興産業だ。そのベンチャーワールドに飛び込んだのは、そうせざるを得なかったから、と言う。
なるほど納得と思う。逆に言えば、イノベーションが既得権益者から決して起こらない理由をうまく表現している。革命もイノベーションも常に既存の枠組みにおける弱者の立場にいる者が起こす。今恵まれないと思っている人はチャンスだと思おう。これはしあわせなことだ。恵まれている人はしあわせだと思おう。これもまたしあわせなことだ。
- 作者: 内田樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/07/20
- メディア: 新書
- 購入: 11人 クリック: 169回
- この商品を含むブログ (176件) を見る