インターネットと壁

今日は水曜日ですね。ある先生によると、一週間のうち、最も仕事の能率が上がるのは水曜日だそうです。
月曜日はご存知の通り低くて(笑)、火曜日からだんだんあがっていき、水曜日がピーク、金曜日にかけてだんだんと下がっていくそうです。水曜日な週半ばで疲れも溜まりますが、仕事効率デーとして上手く活用したいですね。



さて、今日は世の中にある壁とインターネットについて。

世の中には、時間や場所といった制限があります。現実世界ではなかなか超えられないものです。ところが、インターネットはこれを超えられるので、様々な新しい価値が産まれます。昔書かれた情報を今読むこともできるし、遠くに済んでいる人が発信したものを遠隔地で受け取ることもできます。よく言う様に『インターネットは時空を超えている』のです。だからコミュニケーションも学習も劇的にパワーアップします。これがインターネットの本質なわけです。



で、他に何か制限がないか考えてみると、まだあるんです。
例えば、人や企業といった壁です。自分は自分だし、ある企業とある企業は別物です。はっきりと個々が分かれています。これは現実世界(リアルワールド)だけでなく、バーチャルなネットの世界でも一緒です。コミュニケーションや情報のやり取りは簡単になっていますが、それぞれが分かれていることに変わりありません。


そして、この壁を取り払うことこそが今後の課題だと思うのです。課題というのは、神様が人間に次これ頑張んなよ、と与えてくれた課題という意味です。
インターネットによって時空の壁を超えることができる様になりました。今度は人と人の壁や、企業の壁を超えたいものです。


リアルの世界では所有や競争といった行為によって壁がつくられています。なかなか取り払うのは難しいものです。
だけれど、ウェブではそういった壁を取り払うことも可能なんですよね。所有しなくても共有すればいいし、競争しなくても一緒に共創していけばいいわけです。ネットはそういう流れにあります。人の喜びは自分の喜び。人にいいことが合ったら自分のことのように喜ぶ。自分の得意なことで他人を助けてあげる。他の企業が困っていることがあったら、得意な企業が肩代わりしてあげる。簡単なことです。


どうしてこんなことができるかっていうと、デジタルな情報って劣化しないしコピーできるからなんですね。現実世界のオブジェクトは劣化しちゃうから他人にあまり貸したくないですよね。コピーできないから、どうしても所有という概念ができちゃいますよね。だから、リアルの世界では、なかなか人に無償で貸したりあげたりってできないですよね。

でもネットだったら『減るもんじゃない』からできますよね。


しかも『時空を超えられる』から、時間や場所に縛られることなく、現実世界より、やり取り(取引)も高速に盛んにできますよね。リアル世界では面倒くさかったり時間がないからやりたくてもなかなかできないことでも、ウェブだったらやりやすいですよね。


ウェブは『人や企業の壁』を超えるのに適しているんです。


技術的に言えば、WebサービスXMLRSS等の技術によって、サービス間の連携が簡単になってきました。これも企業間の壁を取り払う流れです。オープンソースAPIの無償公開も同様の流れを加速させています。そもそもハイパーリンクというネットの根幹をなす技術が、壁を取り払う流れを作っています。



今度のネットの目標は、人と人の壁、企業と企業の壁を取り払うこと。よく年初に目標やミッションを立てるものですが、ウェブ全体というか人類の目標として次はこんなのがよいと思います。





梅田望夫さんと平野啓一郎さんの共著『ウェブ人間論』発売が近づいてきました。(12月15日)
こんな内容に近いことが書いてあればいいなぁ、と思います。

ウェブ人間論 (新潮新書)

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