Googleによって開放されたPCメーカはどこへ行く?
GoogleがGoogle Apps for your Domainという企業や学校向けのオンラインサービスをGoogle Appsという名称で新たにスタートしました。
独自ドメインでのメール、HP作成、カレンダー(スケジューラ)、ワープロ、表計算等がパックになって、オンラインで利用できます。
グーグル、サブスクリプションベース「Google Apps Premier Edition」を公開へ - CNET Japan
"Google Apps製品は、「Google Apps for Your Domain」とかつて呼ばれていたが、オンラインのワードプロセッサおよび表計算アプリケーションである「Google Docs & Spreadsheets」を現在では含んでいる。「BlackBerry」デバイスでの「Gmail」がサポートされる予定だ。
新しい「Google Apps Premier Edition」を利用するには、ユーザーアカウントごとに年額50ドルが必要となる。Google Apps Premier Editionは24時間電話サポートとユーザーごとに10Gバイトのストレージを含み、99.9%のアップタイムをGmailで保証している。また、同サービスでは、データの移行やシングルサインオンの設定に使用可能なアプリケーションプログラミングインターフェース(API)も含まれている。"
これで、長らく独占が続いてきたMicrosoftのオフィス支配の牙城が崩れ始めるという意見もあります。
そして、オフィスでの圧倒的な普及を武器に家庭でも独占を築き上げたWindows王国はどうなるのか?
さらに気になるのは、いわゆるWintel支配によってコモディティ化したと言われているPC業界にとって脱Wintelは可能なのか?、ということ。日本をはじめとしたPCベンダー各社は、Wintel支配にブーブー言ってきたわけですが、OSやオフィスソフトの価値が下がってきたら、果たしてそれに変わる価値を提供できるのか?
ある意味、PC製造は儲からないとはいえ、Wintelのおかげでそんなに頭を捻らなくても新しい製品を一定サイクルでリリースし続けられたというメリットもあったわけです。そのご加護とも足かせとも言える支配がとれた際に、メーカは羽ばたくことができるでしょうか?
Appleの様にハードとソフトとサービスを一体としたユーザエクスペリエンスを提供するのか、あるいは新たなシンクライアントを提唱するのか、Google等のネット業者に価値をもっていかれてしまうのか?
この点もとても楽しみな分野になりそうです。