BookmarkletがWebサービスの入口
「Life is beautiful」の中島さんのブログで「シオレット」というBookmarklet(ブックマークレット)が紹介されている。
Bookmarkletとは、ブックマークにjavascriptでスクリプトを記述し、登録しておくことで、クリックひとつで様々なサービスを実現するものだ。
このシオレットは、よく使うBookmarkletをまとめてひとつにして選択利用できる。
特定の文字列を選択し、ブラウザのツールバー等に登録しておいたシオレットをクリックするだけで、
『 』を…
・Googleでサーチする
・GoogleMaps上で探す
・gooの英和辞書で調べる
・Wikipediaで調べる
・Amazonで探す
・引用する
等が可能となっている。
便利なのはもちろん、気になったのは、そのインターフェース。マウスで特定の文字列を選択するということが、サービスの入口になっている。上記の「『 』を…」の部分だ。これはプログラムでいえば関数に引数を渡す行為そのもので、基本的なプログラムの構成になっている。これがとってもわかりやすい。
ちょっと話が外れるが、昨今、ウェブ上で提供される様々なサービス(上記の検索、地図、辞書など)を連携させる仕組みをWebサービスと呼び、その入口となるAPIを提供しているGoogleやAmazonが注目されている。
そして、一般的にWebサービスを利用するには、SOAPと呼ばれる複雑なプロトコルや、HTTPをベースとしたRESTと呼ばれるシンプルなやり方で行う。Bookmarkletの背後でも、これらのプロトコルを使ってサービスを連携させていることが多い。
だが、一般的なユーザにとって、裏の仕組みはどうでもよくて、肝心なのはUIだ。 一般の人は、SOAPやRESTなんて知らないし、APIのドキュメントなんて読めない。
でも、「『 』を…する」という、「主語−目的語−述語」の基本的な構文ならばとても理解しやすい(英語ならSVO)。これこそが、一般ユーザがWebサービスをもっともわかりやすく体感できるものではないだろうか。
分散コンピューティング等の難しい言葉を使っても届かない人達は多い。こんな平易なアプローチに感嘆した。