日本がインターネットで勝つには

 本はインターネットで極めて不利な立場にある。それは言語が独特だからだ。日本語を使う人は日本人しかいない。一方、インターネットの公用語である英語を自在に扱える日本人は数少ない。規模によるネットワーク効果を考えると、圧倒的に不利だ。

 中国みたいに、自国だけで10億人もいれば、閉じていてもいいけれど、日本の規模で閉じていたらこれは不利だ。クローズドにしているわけではないが、事実上英語圏から見たら日本のインターネット界はクローズドだ。参加できない。

 おまけに、種々の規制や文化がイノベーションを阻害している。iTunesYouTubeは日本からは生まれない。やっと生まれたWinnyは悪者になってしまった。(ニコニコ動画の綱渡りセンスはすごい。)こんな日本がどうやってインターネットを強みにすればいいだろうか?

 それには、ネットワークを密にするしかない。ネットワークの価値は、その規模と密度に依存する。密度、すなわち、リンクを豊富にするのだ。もちろん、やたらめったら増やせばいいというわけではなく、意味のあるリンクを増やし、ネットワークエフェクトを高めるのだ。

 そういう意味で、世界でも独特の発展をしているブログは目がある。この「はてな」もいいだろう。もっともっとネットワークを密に小さくすることで、逆に日本のインターネットの価値を高めるんだ。