ファーストネット(1st Net)とは?

 回、言葉は人類にとってとっても偉大な「標準化」の成功例だと書きました。

 これによって人はコミュニケーション力を劇的に改善したと思います。そして、この「言葉」の発展に大きなステップがあったと思うんです。現代におけるインターネット以前/以後と同じくらい大きなインパクトです。

 なんだかわかりますか?




 それは、音声から文字への進化です。どうしてかというと、これによって、人類は「時間の壁」を超えることに成功したからです。

 音声によるコミュニケーションは偉大な偉大な一歩ですが、それだけでは、物理的に時間と場所を共有しないと、コミュニケーションできません。当然、機会は限られますから、知恵や知識はなかなか広まりません。文字通り、蓄積が効かないんですね。ビジネス的に言えばレバレッジが効いていないし、科学的に言えばネットワークが大きくならないんですね。これでは爆発的な成長は見込めません。

 けれども、文字という偉大な発明によって、時間を超えたコミュニケーションが可能になりました。過去に誰かが記した考えを知ることができます。これは超革命です。いったいどれほど急激に情報量が増加したことか! どれほどの英知が一気に蓄積・活用されるようになったことか! 想像するだけで震えるほどの劇的な変化です。この時期に人の脳は瞬く間に大発展を遂げたのではないでしょうか。人の脳はお猿さんと大して変わらないのにどうして全然違うのか謎とされていますが、それはズバリ「文字」の獲得でしょう。

 Webb2.0、2.0と言うけれど、インターネット自体がセカンドネットワークであって、ファーストネットワークは「文字」ではないかと思うのです。いや、その間に「お金」ネットワークが入るかもしれません。これについては別途書きます。


 この数十年で、人の脳は大きく進化します。僕らがどうなるのか、どうしていくのか、本当に楽しみです!