トラヒックがバランスシートに載る日

 ジネス系ブログとして名高い「アンカテ」さんのエントリで参照されているこの一文に思う。

アンカテ(Uncategorizable Blog)


アテンションエコノミー(注目による)」や「レピュテーションエコノミー(評判による経済)」は、あいまいすぎて学問的な分野ではまだ使えない用語だ。だけど、この二つの言葉は核心に何かリアルなものを含んでいる。グーグルのおかげで、今は手軽に、評判(ページランク)を注目(トラフィック)に変換し、さらに広告によってお金にすることができる。確実にお金に交換できるってことは、それ自身が通貨になりつつあるとも言えるかもしれない。そうだとしたら、グーグルは、その新しい経済の中で中央銀行の役割を果たしていることになるだろう。

 
 報はトラヒックに変換され、トラヒックAdsense等の広告によってお金に変換される。つまり、情報やトラヒック流動性流動資産性)が高まったということだろう。簡単に言うと換金性が高いということだ。リアル社会では流動性が高いものと言えば、現金・上場会社の株式・信頼性の高い債券等だ。これらと同じ位置づけに情報やトラヒックがなりつつある。

 現在、Webサイトを運営していても、バランスシート(貸借対照表)に計上されるのは固定資産としてのサーバだけだ。それが生み出す情報、トラヒック等の資産はどこにも書かれていない。換金性があるにも関わらずだ。同じサーバでも換金率は大きく異なる。モノとしてのサーバだけでなくその上にある情報やそれが集めるトラヒックを見なければ企業の分析なんてできない。そのサーバが生み出す情報の価値やトラヒックがバランスシートに載る日が来るだろう。