ショービジネスほど素敵なビジネスはない!?

今回はちょっと話題を変えてショービジネスについて。
よく『ショーほど素敵なビジネスはない』と言われる。同名の映画からの言葉からだが、これは、すばらしいビジネスとはどんなものか?というテーマに対する答えをうまく表現していると思うので、ちょっと分析してみたい。


ショービジネスが素敵な理由は2つあると思う。

1つ目は、『その仕事を好きであること』。
自分の仕事を好きかどうかは、仕事の価値に直結する。例えば、サラリーマンの中には、毎日眠い目をこすりながらイヤイヤ起きて満員電車に乗り、ダラダラとおっくうに仕事を始め人方も多いだろう。
一方、ショービジネス(芸能界)にはそんな人はいない。(ここで言うのは、裏方やアシスタントではなく、タレント・歌手等)
これは楽とか大変とか仕事内容の問題ではない。その仕事を本人がどう思っているかだ。サラリーマンの場合、なかなか自分の好きな仕事をできる訳ではないので、どうしても仕事に対しておっくうさがでてしまう。それに対して、ショービジネスの場合、その業界が好きでやっている人がほとんどであるため、仕事に対する熱心さややる気といった感情がより強い。
この『その仕事が好き』であることは、ビジネスを成功させるために最も重要なことだ。
それは、以前書いた通り『好きでやっている人には勝てない』から。本当に最高のものを作るには、それを好きじゃなきゃできないからだ。
つまり、ショービジネスはこの大原則にかなっている。


2つ目は『お客様を喜ばせることが目的であり自分も喜べるから』。
誰かを笑わせたり、喜んでもらったり、感動してもらうのはすごく気分のいいことだ。感動させる方も楽しいし、感動させられる方も楽しい。ショービジネスはこういったプラスの感情に訴えるため、ダイレクトに自分も喜びを感じることができる。(例:コンサート、収録等)
これも以前書いたことだが、ビジネスとは誰かのある感情に訴えて認めてもらうこと、共感を得ることだ。その対価としてお金が支払われる。感情には、笑う、スカっとする、喜ぶ、ラクする、感動する、懐かしがる、等々色んなものがあり、どれが優れているという順列はない。だが、やっぱり、喜び、楽しみ、感動等のショービジネスが目的としている気持ちは最も人間の幸せに訴えかける感情であり、やっている方も同じ感情を感じやすい。やっている本人も同じ感情になれるということは共感を得やすいということであり、共感を得るとは正に人に認められる(=ビジネス)ことの近道なのだ。
つまり、お客様を喜ばせることを目的にしているというその本質が、ショービジネスを素敵なビジネスにしている2つ目の理由だと思う。


つまり『ショーほど素敵なビジネスはない』とは、言い換えれば『好きなことをやってその楽しみを分かち合うことが最高のビジネスだ』ということなのだ。

これは、何度か紹介している本田健さんの仕事に対する考え方とも一致する。
もちろん、ショービジネス以外にも好きなことをやってそれを他人と分かち合うことはできる。単にショービジネスはそういうビジネス形態に自然となりやすいというだけだ。他の仕事でもこういう気持ちを持てるように仕事内容や仕事そのものを考えていくことが大切なのだと思う。

本田さんの仕事に対する考えはこの本によくまとめられています。人生を変える程インパクトのある本です。是非。