人にはお金を自然には感謝を。
今日はお金と感謝について。ちょっと抽象的な話かもしれませんが、とっても大切なことなので聞いてくれると幸いです。
お金って価値の代替物です。何か製品を得たり、サービスを受けたら、お金を払います。
で、お金を創りだしたのは人間です。自然界にもともとあったわけでもないし、他の動物さん達が使っているという話を聞いたこともありません。
つまり、お金は人間しか使わないんです。
ってことは、価値は人間しか創れないんでしょうか？
なんとなく、そんなことはない様な気がしますよね。
人間が創った物以外にも、自然界に素晴らしく価値のあるものが無限に存在する気がします。
例えば、石炭、石油、貴金属の様な資源だけでなく、美しい風景等もそれ自体が価値だと思います。もっと言えば、空気や太陽も大きな価値です。
で、人間ってこれらの自然からの価値に対してお金を払ってないですよね。
これがどうかなぁ、と思うんです。
価値を代替するのがお金なのに、価値を享受しておいて、お金を払わないってのは良くないと思うんです。
美しい自然に触れたら、便利な資源を活用したら、なんとなくお金を払った方がいい様な気がします。
でも、お金を自然に渡すってできないですよね。どうすればいいんでしょうか？
それについて考えてみました。
お金は価値の代替物だから、自然に対しては、お金じゃなくて価値を返せばいいと思うんです。
じゃあ自然にとっての価値って何なのか、って考えると、それはやっぱり「自然」が幸せに過ごすことだと思うんです。
動物や自然の木々や草花だけでなく、土や鉱石も生きていると思うんです。
でも彼（彼女）等は、できることが限られているんです。
皆、すばらしい価値をそれぞれ持っているけれども、何でもできるというわけじゃないんです。
石油はエネルギーになれるし、花は美しいし、木々は酸素を創るし、水は世界を潤す。それぞれ価値を持っているけれど、ちゃんと分担しているんですよね。逆に、分担以外のことはあまり得意じゃないんです。
石油に輝け！、と言っても困ってしまうでしょうし、花にエネルギーになれ！、といってもできないですよね。
だから、何か問題がおきたときに、自然界のものは対応するのが困難な時があるんです。
例えば、すごい嵐がやってきても、木々や草花は避難することができません。動物は生態系が崩れて食料がなくなっても新しい料理を作ることができません。応用力や対応力という面ではとっても弱いと思うんです。
そ・こ・で、人間の出番です。
人間は幸いなことに色々な事ができるんです。人間ってすばらしいことに何でもできるんです。できなくってもできる方法を考えたり相談したり、必要な道具を作ったり、周りから力を借りてくるっていう特別な才能があるんです。
人間は飢えている動物に食物を与えたり、枯れそうな花にお水をあげたり、倒れかかっている木を救うことができます。他の動物や生き物にはできません。人間だけができるんです。
だからこそ、人はこういったすばらしい力を自然に返さなきゃいけないと思うんです。人間は、神様から、自然を助けるという力を授かっていると思うんです。
僕らは自然から毎日すばらしい価値を受け取っています。とてもお金には変換できない程の価値を受け取っています。太陽から大地から空気から水から植物から動物からすばらしい価値を受け取っています。
これに対して支払いをしなくてはいけないと思うんです。ちゃんと価値を返しましょう。
人間は他のどの生き物よりも自然に助けてもらっています。人間も自然に最高の恩返しをした方がいいんじゃないか、そう思うんです。
価値を受け取っているのに支払いも恩返しも感謝もしなかったら、嫌われたり、訴えられたりしますよね。それと同じです。
自然から価値を受け取っているんだから、恩返しや感謝をしましょう。人間にはできるんです。そのための力をちゃんと授かっているんです。
経済ってのはギブ＆テイクで回っています。これは貨幣経済じゃなくても同じです。価値と価値の交換なんです。
ちゃんとテイクしたらギブしないとバランスが崩れます。崩れるとしっぺ返しをくらいます。
そのかわり、ちゃんとギブ＆テイクを回して行けば、双方得するいわゆるWinWinにできるんです。これがビジネスモデルです。
自然ともっといいビジネスモデルを作るべきだと思うんです。そうしないとしっぺ返しをくらってしまいます。
人間が自然に返せることを返しましょうよ。そうしないと負のスパイラルになっちゃいます。
地球は使い捨てじゃないんです。人間の方が捨てられない様に気をつけないと。
ちゃんと正のスパイラルができる様に世の中はできているんです。だから、もっと自然に感謝と恩返しをしましょう。
話はがらっと変わりますが、ビル・ゲイツが辞めるという声明がありました。
僕はビル・ゲイツが好きです。彼はちゃんとギブしているから。
世界で一番テイクしている人間だけれど、ちゃんとそれを世界で一番フィードバックしています。
テイクしている業界にも、もちろんギブしているし、全く関係のない世界にも彼はギブします。
その流し方や流す意欲がすばらしいと思うんです。
Microsoftは確かに産業界で厳しい競争をしたかもしれません。でも、その競争によって命を救われた人々や、元気を取り戻した自然があると思うんです。
それに競争に勝ったということは、競争者の誰よりもその業界で世の中に貢献したということなんです。
会社が正当に儲かっているということは、世の中の価値が増えたということなんです。
ルールは変わって来ています。 いつまで勝ち続けるかは怪しくなってきました。
でもすばらしいと思うんです。彼がテイクしたということ。その裏でギブをし、トータルで世の中の価値を増やす正のスパイラルを築き続けていることが、すばらしいと思うんです。
（↓ビルゲイツ財団のギブについて）
CNET Japan『ゲイツ財団--MS会長退任後のB・ゲイツ氏の活動拠点、その歴史』
Bill & Melinda Gates Foundationは、設立以来12年間で105億ドルを寄付している。この中には、発展途上国の子供のワクチン接種を支援する「世界予防接種イニシアチブ（Global Alliance for Vaccines and Immunisation：GAVI）」に、1999年と2005 年にそれぞれ行った7億5000万ドルの寄付も含まれる（2005年には、同財団からの寄付の約70％が国際的な取り組みに充てられた）。なお、 Forbesが2005年にまとめた米国長者番付では、Gates氏は資産総額が推定約510億ドルで、米国一の資産家となっている。
Bill & Melinda Gates Foundationは、世界の健康、教育、世界の図書館、北米太平洋岸北西地区という4つの主要分野に毎年およそ15億ドルを寄付している。そのほか、マイクロファイナンス（低所得者向け小規模金融）、農業振興、水資源、公衆衛生などの分野にも寄付を行っている。
同財団は現在、HIV/AIDSの治療法発見および蔓延防止など世界的な運動に特に注力し、総額291億ドルを寄付している。2005年2月には、AIDSワクチンの開発を支援するため5年間で3億6000万ドルを寄付すると約束した。
