Digitized by Googleで永久の命を
今日はGoogleがGoogleBookSerachで一部書籍の無料ダウンロードを開始したという記事から思った事をつづります。
by CNET Japan『「Google Book Search」、一部書籍の無償配布を開始』
Googleは米国時間8月30日、書籍をスキャンして作成したPDFファイルの提供をGoogle Book Searchで開始したことを発表した。ファイルは無償でダウンロードおよびプリントすることができる。
(中略)
Googleは利用ガイドラインに、「ファイルの使用は商業用途以外に限定。自動化クエリは禁止。帰属を明記する。法律の範囲内で利用する」などと列挙している。
また、PDFの各ページ右下には、「Digitized by Google」の透かしが入る。
Google Book Searchでは、1人のユーザーが1セッションで見ることのできる著作権物の量を制限しているが、それでもGoogleは同プロジェクトを巡って非難されてきた。同プロジェクトでは、オンライン検索を可能にするために、その多くが著作権で保護されている作品の全体をスキャンしなくてはならない。
GoogleBookSearchの価値や著作権問題についてはさんざん議論されているので、ここではさておき、気になったのは『Digitized by Google』という部分です。
『Googleが書籍をスキャンしてデジタイズ(デジタル化)した』という意味だけれど、これって深い意味があるなぁ、と思ってしまいました。
Photo by Flickr『plagueoftruth』
デジタル化って何だろう?、って考えた時に、
-コンピュータでも理解しやすい情報にすること
-インターネットで扱える様にすること
-明確な論理値で表現すること
-情報量を落とすこと(アナログの方が情報量は多い)
-その存在を切り取り固定化すること(情報とは不変 by 養老孟司さん)
等を思いつきました。
この辺はなんとなくわかってもらえると思います。
で、これらを頭の中でごちゃごちゃかきまぜていたら、『デジタル化するって、不滅にすることなんだ』という気がしてきたんです。
どういうことかというと、まず、インターネットって生きていますよね。生物とは違いますけど、ものすごい勢いで拡大し、変化している巨大な生命力を感じるんです。
そして、デジタル化するっていうのは、上記の通り、コンピュータやインターネットで扱える情報にするってことだと思うので、デジタル化によってインターネットに寄生することができるわけです。
となると、インターネットこそは、現代社会において最もエネルギーに満ちあふれていて行き続ける可能性が強いものですから、これに寄り添う事で永遠の命を得ることができるんじゃないかなぁ、と。
つまり、インターネット上に乗っければ、サーバに残り、ハイパーリンクされ、人々の目に止まり、コピーされ、引用され、変容され、生き続けることになる可能性が高まると。
もっと簡単に言うと、『インターネットに乗れば、その存在が確たるものになる(生き続ける)』という気がしました。
自分しか知らなかったり、誰かの記憶にしかなかったり、紙に書いてあるだけだったり、何か形あるものである場合は、それがずっと語り継がれて行く可能性って不確かな訳です。これが、デジタル化によって、インターネットによって、確たるものになる、そんな考えです。
ということは、『Digitized by Google』っていうのはその本(その情報)にとって良い事なんじゃないかなぁ、とか、Blogを書くのは自分の存在を残すことになるんだなぁ、とか、永遠にサーバに情報を残す有料プランってないかなぁ、とか、あるサービスがストップした場合もデータを移して運用してくれる保険サービスとかできそうだなぁ、等と思いました。