新たなるポータル覇権はどこに?

今日も読んで頂いてありがとうございます。

最近ポータル争いがいっそう激しくなってきています。といっても一昔前のYahooだAOLだというものではもちろんありません。その後の検索エンジン覇権のことでもないし、ブログポータルでもSNSでもYouTubeのことでもありません。






最近、Single Page Aggregator(SPAs)と呼ばれる、アグリゲーションサイトが目立って来ているそうです。CNETではこの様に紹介されています。

by CNET Japan『Original Signalが一挙に拡大--「メタブログ」をねらうSPAs』


 TechCrunchやGigaOMといったブログネットワークが、ブログの簡便さと低コスト構造を武器に、Web 2.0関連やガジェット、求人などのブログをそれぞれ立ち上げている、という話題には前に触れた。が、低コスト構造ということでは、これらのSingle Page Aggregator(SPAs)のほうが明らかに有利だろう(なにせ、ブログのエントリを書く手間さえかからないのだから)。つまり、(CNETを含む)従来のニュースサイト対Googleに似た関係が、各人気ブログ(ネットワーク)とOriginal Signalとの間に生じることになる。フロントエンドをめぐる2重の対立である。


要するに、アグリゲーションサイトです。人気サイトや似た傾向のサイトから見出しだけをピックアップしてきて新たに画面デザイン等のUIを工夫してまとめています。

例えば、下記のサイトではテクノロジー系の有名サイトから見出しを拾って来てAJAX等のかっこいいUIを使って見せ方を工夫し、並べて1ページにまとめ表示しています。


例)Original Signal - Transmitting Technology


これはこれで便利だ、という向きもあると思うんですよね。例えば、日本でテクノロジー系の情報を集める場合、CNETやITmediaや日経等のサイトがメジャーですが、どうせ各ページをチェックしなければならないなら、まとめて表示してくれた方が便利、という訳です。

もちろん、人によって利用するページは異なるので、Google等のパーソナライズページのアプローチの方が応用力はあるでしょう。
ただ、UIさえ工夫されば著名サイトと同じ内容でもっと便利なサイトを簡単に創れてしまう、という点が注目に値すると思うんです。こういったウェブ独特の引用文化を利用した仕組みは、GoogleNewsがぶつかった著作権の問題に抵触する可能性もありますが、ひとつの可能性を示していると思うんです。

まるっきりパクるのはさすがにどうかと思いますが、ニュースサイトでも見出しの再利用はOKという判決が既にGoogleNewsの一件で片付いています。ましてや、DiggYouTube等のユーザ投稿がメインとなっているサイトは、再利用されても文句は言って来ないでしょう。

そう考えると、ますますポータルサイト(ユーザが利用するトップページ)はどこが握るのか、その工夫が面白くなってきそうです。Yahooの様な自分で大量のコンテンツを抱える旧来の大手ポータルか、はたまた何でもアクセスできるGoogle等の検索エンジンか、あるいは口コミの窓口となるSNSや投稿サイトか、いやいやRSSリーダーか、タブブラウザ自体なのか、画期的なアグリゲーションサイトになるのか!?

アグリゲーションサイトのそのまたアグリゲーションサイトのそのまた・・という連続かぶせも可能ですし、キリがありません。法的な規制もウェブの世界ではみっともないでしょう。これからは中身だけでなく見た目や使い勝手も考慮しないと、簡単にサイトの価値を他のサイトにかぶせて持って行かれてしまう時代なのかもしれません。

持って行かれるというと悪いみたいですが、そうではなく、ウェブサイトや情報がますます使いやすく活用されるていくための新たな楽しい動きとして考えていきたいと思います。