アップル vs SONY松下

wanwangorogoro2006-09-14

 やあ今日はアップル一色の日でしたね。CNETで渡辺さんがポイントをきれいにまとめられています。(by CNET Japan『映画ダウンロードサービスの先に見えるAppleとGoogleの提携関係』)

そんな中、注目しているのはiPodではなくiTVです。もともとMac miniでリビング(TV)へ進出していましたが、今回はサービス名にもTVの名が付き、改めて本気で乗り込んでくることがはっきりしました。CNET記事ITmedia記事


このアップルのTV進出について、おなじみ『Life is beautiful』の中島さんがこう書かれています。

by CNET Media『着実にコマを進めるApple』


普段は発売まで存在すらひたかくしにするAppleが、「今の段階では詳しく言えないけど、iTVというiTunesで購入した映画をテレビにストリーミングするデバイスを$299で発売するよ」と宣言したのはとても珍しい。

 何らかのワイアレス・テクノロジーを使って、WindowsもしくはAppleマシンからテレビに向けて映像を配信する仕組みのようだが(MicrosoftのMedia Extenderのようなものか)、ジョブズが「We think it completes the picture here」と言うからには、これがAppleとしての「テレビの新しい楽しみ方」の答えなのだろう。つまり、パソコンをテレビの横に置く必要はなく、 iTVというデバイスを使って映像だけを飛ばせば良いのだ。

 私のもう一つのブログ、life is beautifulの「アップルにして欲しい次の革命」というエントリーで書いたとおり、我々のテレビとの接し方はすでに大きく変化しはじめており、既得権を持ったテレビ局がどんなに抵抗しようと、役人や学者が「放送と通信の融合とはなんぞや」と禅問答を繰り返していようといまいと、従来型の電波を使った放送が、ネットワーク経由でのビデオ配信というものにとって変わられるという流れは決して止めることは出来ないのだ。


ここでおもしろいのは、中島さんが書かれている様に、PC(Mac)を中心とした構成になっていることです。iTVの値段299ドルを考慮すると、Mac miniの様なフルスペックのマシンではなく、デジタルコンテンツをTVでも楽しむための機能に特化した製品だと思われます。つまり、あくまで主要な計算処理やコンテンツの保存やインターネットとの窓口はPC(Mac)がやることになります。

元々PCメーカであるアップルがこういった狙いをもつのはごく自然なことですが、何がおもしろいって、逆の立場にある家電メーカはTVを中心とした構成を考えていることです。今年2月の記事にこんなものがあります。

by CNET Japan『シャープら5社、デジタルテレビ向けポータルサービスの共同検討を開始』


 シャープ、ソニー東芝日立製作所松下電器産業の5社は2月3日、ブロードバンド接続機能をもつデジタルテレビ向けのポータルサービスのあり方について、共同で検討することに合意したと発表した。
(中略)
 ワーキンググループは、デジタルテレビ向けポータルサービスにおいて、機器認証やサービスの運用規約・ガイドラインなどにより、安心・安全なサービスをユーザーに提供するとともに、映像配信や各種の関連事業者の幅広い参入が容易となるようなプラットフォーム機能を提供することを想定しているという。


こちらは、TVを中心にPCの機能を取り込もうとしています。
この対比と今後どちらのビジョンが受け入れられるのかがとても楽しいなぁ、と思うのです。

西の横綱Microsoft(MediaCenterPC)、IntelViiV)、そして真打ちAppleiTV)。それに対抗する東の横綱SONY、松下、SHARP等でしょうか。なんだかあまりに陣営がきれいに分かれているので、政治の圧力がないことを祈りますが、とっても楽しみです。その勝敗を決するのは僕らユーザですからね。



と、ちょっと話はずれますが、その中島さんが本家サイトでこんな気になる記事を書いています。

by Life is beautiful『マイクロソフトにいた時の「作っていれば誰かが売ってくれる状態」がいかに恵まれた状況だったかを再認識してみる』


ちなみに、ホームページにMySpaceIMDB(映画情報を提供するアマゾンの子会社)のロゴがおいてあるが、これに関しては間もなく正式なプレスリリースを打つ予定なので、詳細はそちらにて。


UIEngine社のサイトを見ると『MySpaceMobile』や『IMDB Mobile Movie Guide』なるロゴがありました。これまた気になりますね。
僕の予想では、MySpace携帯『Helio』、もしくは後継機のUIミドルウェアを提供するんじゃないかと思いますが、どうでしょうか!?
まさか、スポーツメディアESPNESPN携帯を出した様に、MySpaceMVNOMySpaceブランド携帯をひっさげ携帯市場に参入するとか!?

こちらもとっても楽しみです。



※ちなみにMySpace携帯『Helio』はこんなのです↓

by ITmedia『若者向け携帯サービス、SNSのMySpaceと提携』


若者向けの携帯電話サービス会社HELIOは2月16日、ソーシャルネットワーキングサービスMySpaceとの提携を発表した。韓国のメーカーが製造した3G携帯を発売し、この春から米国でサービスを開始する計画。

 HELIOは携帯電話キャリアSK TelecomとISPのEarthLinkの合弁会社。新サービスのMySpace Mobile On Helioでは、MySpaceSNSをHelioの携帯で利用できるようカスタマイズ。MySpaceのメール、ブログ、写真などの送受信や閲覧を可能にする。

 3G携帯はPantech製造の「Hero」と、VK Mobile製造の「Kickflip」を投入。いずれもHELIOがデザインを手掛け、米国で独占販売する。

by CNET Japan『SNS、3G無線ネットワークのキラーアプリとなるか』


MySpaceは3月に、間もなく事業を開始する携帯電話サービス会社Helioとの提携を発表した。また大学生に人気のSNSであるFacebookも今週に入りCingular Wireless、Sprint Nextel、Verizon Wirelessとの提携を発表した。これにより、Facebookのユーザーは、同サイト上の自分のプロフィールにSMSのテキストメッセージングを使ってメッセージを書き込むことが可能になる。写真共有サービスサイトのFlickrでも、携帯電話を使った写真の投稿や閲覧が可能だ。Sprint Nextelは、PCS Picture Mailと呼ばれる独自の写真共有サイトを立ち上げ、今春から運用を開始する予定だ。