AppleのiTVを予測した人
昨日のアップルフィーバーでひとつ肝心な点を思い出しました。
今年初頭に話題になった日経ITProさんのApple予測記事のことです。
R30さんの『MS+AMD vs Intel+Apple という構図』でも取り上げられた有名なものです。
AppleがIntelのViiVプラットフォームに対応するだろうという予測が外れたことで、マスメディアが適当な記事を書くなとか、いや立派な行為だ、と記事のコメント欄で『(ウェブでの)マスメディアの在り方』が議論になりました。
昨日のiTVの発表で記者さんも溜飲が下がる思いだったのではないでしょうか。見事に予想のひとつだったApple STBが発表されたわけです。Macminiが既に発売されていたため、Appleが別にSTBを出すと予測した方は少なかったと思います。
by IT PRo『【CES2006】浮き彫りになったホーム・ネット戦国時代の構図,米AppleもIntelのViiv対応機発表か?』
Mac版Viivの最大の疑問点は,AppleがIntelの枠組みに乗らなければならない必然性が乏しいことだ。「Appleテレビ」は無理でも,iPodのような小粋なデザインの「Apple STB」を出せば,問題はすべて解決するかもしれない。
わたしは、基本的に、人の発言や行動を制限する様なシステムは世の中からエネルギーを奪うから良くないと思っているので、例えマスメディアの記事であっても、こういう予測は全然OKだと思っていました。何も報道発表があったと言っているわけではなくて、予測記事であることがはっきりとわかる内容ですし、それなりの根拠も十分に書かれていたので、とても立派な記事だったと思っています。
その時点で知られているホームネットワークに関する状況をあの記事や表以上にキレイにまとめたものはなかったので、とても勉強になった人が多かったのではないでしょうか。わたしは感謝しています。
この件にこりずに、またすばらしい解説と予測を期待・応援しています。逆転ホームランおめでとうございます。
あと、もうひとつ。
CNETで同じくアップルのiTVについてこんな記事がありました。
by CNET Japan『アップル「iTV」発表への7つの疑問』
1.発表のタイミング--なぜ「いま」なのか?
Appleは今回、2007年第1四半期に発売予定のiTVを「preview」として明らかにした。同社のハードウェア製品が発表と同時に発売にならないというのは、少なくともここ数年はなかったことだ
この答えとして、Amazonの動画配信サービスUnboxの発表であったり、コンテンツ提供者を巻き込むためではないか、と予測されています。
私もあくまで予測なんですが考えてみると、PC向けのAmazonではなく、TVを狙っているYahooやGoogleが近々何か発表する可能性があったからではないでしょうか?
Photo by Yahoo『Ultimate Sports Companion』
ご存知の方も多いと思いますが、上記ITProでも取り上げられていたIntelのViiVに米Yahooが参画することは決まっていました。
そして、案の定、Appleに遅れることわずか1日、Yahooがこんな発表をしています。
by ITmedia『Yahoo!とIntel、Viiv活用の「Yahoo! Sports for TV」を発表』
生の試合から目を離さずに、自分の「ファンタジースポーツ」のチーム戦績もTV画面で同時にチェック――米Yahoo!と米Intelが9月13 日、共同で開発した新サービス「Yahoo! Sports for TV」を発表した。まず、今シーズンが開始したばかりのアメリカンフットボールを対象にサービスを提供する。
(中略)
サービスは、Intelのホームエンターテインメント向けプラットフォーム「Viiv」対応のPCで利用できる。PCとTVの接続は、ネットワークデバイスなどを介して行う。Yahoo! Sports for TVは、Webサイトからダウンロードできる。
同じくPCをエリアとしていたYahooがTVへの進出を始めました。Appleはこれより早くなんらかのアプローチを発表したかった。こんな予測はどうでしょうか。
逆にアップルに対抗してYahooがあわてて発表したのかもしれませんが。 笑