イノベーションが起きない理由は?

 今日はイノベーションがなかなか起きない理由について。

Life is beautifulの中島さんが、プロトタイプ(β版)を利用した開発の重要性について次の様に言われています。

プロトタイプを重視するカルチャー


1.UIEのような会社にとって何よりも大切なものは、賢くてクリエイティブな人。そんな人たちが働きたいと思うような、そして彼らがクリエイティビティを最大に発揮できるような環境を提供することが大切。

2.本当のイノベーションはごく少人数でおこすもの。一人とか二人とかのクリエイティブな人が、「こんなもの作りたい」という情熱を持って突き進んだ時だけにイノベーションは起こる。合議制からは決してイノベーションは起こらない。

3.そんな「情熱」を他の人に伝えるのに一番の方法はプロトタイプ。実際に手を動かして、その斬新なアイデアを「眼に見える形」に落とし込んでこそ、他の人に理解してもらえるし、本当の価値が見えてくる。

4.当然、プロトタイプを作ってみたらあまり役にたたないことが見えてくるケースなどもあるが、それもおおいに結構。「こんなものは役に立たない」という知識も会社にとっての貴重な財産。失敗を恐れて新しいものにチャレンジしなくなったり、失敗をすなおに認めない気持ちの方がよほど問題。

5.ユーザー指向のもの作りにおいては、実際にユーザーに使ってもらって、そこからの直接的・間接的フィードバックを受けながらものを作って行くことは不可欠。その意味では、プロトタイプや未完成のサービスをアルファ版、ベータ版としてウェブで公開するメリットはとても大きい。


これはまさにその通りだと思うんですが、では、なぜなかなかこのようにできないのか考えてみました。


1.UIEのような会社にとって何よりも大切なものは、賢くてクリエイティブな人。そんな人たちが働きたいと思うような、そして彼らがクリエイティビティを最大に発揮できるような環境を提供することが大切。
→優秀な人材は限られている。
年功序列によって若く優秀な人材が力を発揮できる環境が制限されている。


2.本当のイノベーションはごく少人数でおこすもの。一人とか二人とかのクリエイティブな人が、「こんなもの作りたい」という情熱を持って突き進んだ時だけにイノベーションは起こる。合議制からは決してイノベーションは起こらない。
→決定権を持っているのは発案者ではなく上の人間なので、イノベーションが仮に起きてもつぶれたり、ねじ曲がった方向に行ってしまう。
コンサルタントの考えに頼りっきり。
プロジェクトは個人のものではなく、チーム(部署、担当)のものなので、自然と合議制になってしまう。


3.そんな「情熱」を他の人に伝えるのに一番の方法はプロトタイプ。実際に手を動かして、その斬新なアイデアを「眼に見える形」に落とし込んでこそ、他の人に理解してもらえるし、本当の価値が見えてくる。
→開発と企画が分離されていて、企画する人間がプロトタイプを創れない。


4.当然、プロトタイプを作ってみたらあまり役にたたないことが見えてくるケースなどもあるが、それもおおいに結構。「こんなものは役に立たない」という知識も会社にとっての貴重な財産。失敗を恐れて新しいものにチャレンジしなくなったり、失敗をすなおに認めない気持ちの方がよほど問題。
→失敗を分析すると個人の批判や責任につながるので、失敗の原因や価値をきちんと分析しない。


5.ユーザー指向のもの作りにおいては、実際にユーザーに使ってもらって、そこからの直接的・間接的フィードバックを受けながらものを作って行くことは不可欠。その意味では、プロトタイプや未完成のサービスをアルファ版、ベータ版としてウェブで公開するメリットはとても大きい。
→ハードウェア文化だったため、完成品を提供することに慣れきっており、βという概念がない。
企画するのも分析するのも企業側という認識が強く、ユーザと一緒にサービスを創るという感覚がない。


と、日本の旧来企業はこんな理由でイノベーションが滞っていると思うのですが、どうでしょうか。
色々な企業の声を聞いているとだいたいこんな感じなのではないかと思います。




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