美容ビジネスの「秘密の鍵」

wanwangorogoro2006-10-10

 連休はいいお天気でしたね。今日も読んで頂いて感謝致します。

さて、珍しくITではなく美容ビジネスにういて考えてみます。話題の化粧品『SK-II』についてこんな記事があります。

美容ビジネスの秘密(前編) - ビジネススタイル - nikkei BPnet


"「最終製品の小売価格は少なくとも原材料コストの数十倍」。中国で急成長を続ける高級化粧品市場で、SK-IIプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)社のドル箱商品であり、女性に永遠の美しさを与える奇跡の化粧品だ。"
(中略)
"中国の公的サイトで「神仙水」の名で紹介される化粧品がある。

それがSK-IIだ。1975年、ある日本の僧侶が北海道の酒蔵で奇跡に遭遇した。年配の女性杜氏の手が、少女のように美しくすべすべしていた。奇跡の秘密は、SK-II製造元が「ピテラ」とよぶ、天がドラマチックに惜しげもなく与えてくれた贈り物だった。

この物質により、女性達は歳月を超越した肌の若さを保つことができると、この会社は言う。"

なんと原価の数十倍。すごいですよねー。この製品は特別人気があって、かつこの会社独自の技術が使われている様ですが、どうしてこんな価格設定が可能なのか考えてみます。

通常のビジネスではあり得ない価格設定が可能なのは

  1. 女性の『美』に対する執着心はすごい(男の『美』に対する要求もすごい)
  2. 肌は衰えるものなのでどんな女性にも必要とされる(ヒゲソリと一緒)
  3. 効果は人によって違うので、あまり効かなくても免罪符になる
  4. 高ければ高いほど効果がある気がする(プラシーボ効果
  5. 効用(ユーザニーズ)に上限がないし、完璧に満たすものもない


等があるのではないでしょうか。

特に2番の理由は大きいのではないかと思います。世界一の投資家と言われるウォーレン・バフェット氏がヒゲソリ会社のジレットに投資している理由として『毎日髭は伸びる』という様なことを言っていますが、それと同様に『毎日肌は変化していく』わけですから。ニーズがなくならないわけです。(ちなみにこのSK-IIを販売しているP&Gがジレットを買収したため、バフェット氏はP&Gの大株主でもある)

また、5番のユーザニーズに上限がないというのも大きいと思います。一般的に、提供価値(ValueProposition)がユーザニーズを超える(オーバーシュート)と、その市場は停滞・下降していくと思いますが、それがない。通常の業界と大きくことなるわけです。

ニーズが尽きることなくますます高くなっていくという理想的な市場なわけですね。
しかもそれによって人生が豊かになる。女性はもちろん男性にとっても。見事なビジネスだと思います。



※ちなみにSK-IIのSKはSecret Key(明日の素肌美を得る秘密の鍵)という意味だそうです。




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