富豪経済と貧乏経済

今週もお疲れさまでした。金曜日っていいものですね。

さて、今日は何度も書いている私の持論『競争ではなく共創』『競争するから進歩するは間違い、共創の方が効率的に発展する』『オープン、アウトプットこそがリターンをもたらす』という考えに通じる記事がありましたので、紹介します。

Microsoftが開発者向けにREMIXというイベントを行ったそうです。

マイクロソフト、クリエイターやライバルと「REMIX」するイベント - CNET Japan


Web2.0の世界観は「面白いことをしたい」「遊びたい」から人が集まるというマインド。我々もそうしたマインドを持って取り組まないと駄目──。
(中略)
"会場にはこれまでのマイクロソフトからは想像しづらい「雑然としているがエネルギーを感じる」(成本氏)という「クリエーターズスクエア」を設置(詳細はフォトレポート参照)。多くの人たちでにぎわった。また、マイクロソフトのオンライン事業とは競合する部分もあるヤフーや楽天なども講演やパネルディスカッションに参加し、「競合とも共生していく方向性がREMIXのもう1つの趣旨」(パネルディスカッションで司会を務めたD4DR社長の藤元健太郎氏)という、マイクロソフトの今後のビジネス展開における姿勢も示唆するものとなった。"
(中略)
今後の課題については、各社が競合企業でありながら協力し合う共生の意識が芽生え始めていることを語り合ったほか、性善説に基づくWeb2.0がそれだけでは危険であることを認識した上で、少数派の悪意ある存在の動向にいかに対処するかが大きな課題であるとの視点で一致した。

マイクロソフトのイベントとは思えない感じですね。(笑)

こういった動きが進んできた理由は、WebサービスRSS等の技術に代表されるサービス間の連携やサイト間の連携が簡単になるに連れ『連携によるシナジー』効果が意識されてきたためだと思います。

また、Googleに代表されるAPI公開の様に、『企業の外部にイノベーションを求める』動きも見直されて来ています。

これらは全て従来の『競争』『囲い込み』『所有』『自分(達)だけ』『ゼロサム』といった貧しい発想から、『共創』『共有』『シェア』『みんなで』『発展』という豊かな発想への変換だと思います。

昨日のエントリで触れたロングテール提唱者クリス・アンダーセン氏の『貧乏経済』(不足経済)から『富豪経済』への移行と同じ様な考え方です。

この考え方は主に量的な制限について考えられていますが、私はそれは自分と他人であったり企業と別企業との間にある壁による制限にも当てはまると思います。何かを囲い込んで、自分のものだけにしようという考え方が、そもそも貧乏臭いんです。貧乏臭いことをしていると、結局貧乏臭い結果にしかならないんです。

個人でも企業でも、クローズ的に自分の利益だけを考える様になると必ず成長が遅れます。本当のすさまじい発展とはオープンや分かち合いによってできるものなんです。なぜなら、その方が豊かな考え方だからです。
貧乏臭い考えで始まったものは結局そういう結果におわり、豊かな発想でスタートしたものは豊かな結果に終わる。こんな簡単なルールです。


プロプライエタリソフト vs オープンソースソフト
著作権・特許 vs クリエイティブコモンズ
・クローズ vs オープン
・従量制 vs 定額制
ギャランティ vs ベストエフォート


等も、貧乏と富豪の戦いですよね。

『金持父さん貧乏父さん』じゃないですが、『金持発想、貧乏発想』にはくれぐれも気をつけた方が得だと思います。