R25の販売モデルの秘密は?

今日のエントリは、フリーペーパービジネスについて。
R25の女性版L25が創刊されるそうです。

消費の主役を口説け 「女性無料誌」創刊ラッシュ-ライフニュース:イザ!


"東京・内幸町のリクルート「L25」編集部。創刊を間近に控え、5人の「L25」編集スタッフは慌ただしく作業に追われている。
 2004年創刊の男性向けフリーペーパー「R25」は、日頃のニュースやトレンド情報で知ったかぶりをしがちなテーマをわかりやすく解説する記事を中心に構成して大ヒット。現在、1都3県(神奈川、埼玉、千葉)、4000カ所以上のラックで60万部を配布している。
 ただ、「男性向けながら、女性読者比率は20〜30%あり、同じコンセプトで女性向けがほしいという声は以前からあった」(「R25」「L25」編集長の藤井大輔氏)。こうした声を反映し、OL向けフリーペーパー「L25」(月2回、1日・15日発行)が登場する。

 目玉は、星の数ほどあるといわれる女性雑誌各誌の記事を元ネタに、さらに深掘りする「Coneect×Review」というコーナーだ。
 創刊を前に、読者対象となる200人の女性にヒアリング調査をしたところ、平日にOLが一番ストレスがたまるのが、同僚とのランチタイムだった。
 「人それぞれ情報源が異なるために共通の話題がなく、関心のない話でも会話を合わせているという。ならば、皆が共有できる情報を1誌で提供することで解決できないか。それが新コーナーを設けたきっかけ」と藤井編集長は語る。
 ファッション誌からビジネス誌まであらゆるジャンルの雑誌から記事を厳選。「食わず嫌いだった雑誌にも関心を持ってもらい、好きな雑誌が2冊、3冊と増え、視野が広がってくれたらとの思いを込めている」とも。1都3県で、女性が多く通ったり、利用するスポットなど約500カ所で40万部を配布する計画だ。"


このフリーペーパービジネスが広がった背景にはどんなものがあるでしょうか。従来の雑誌販売と異なるのは次の点です。

  1. 無料なので、販売数が増えやすい(広告売上げが増えやすい)
  2. 無料なので、販売売上げはない
  3. 販売チャネル(本屋)が中抜きされている。


等でしょうか。

1と2はよくわかると思います。要するにユーザからお金を頂く有料モデルとユーザからはお金を頂かず広告主から広告主を頂く無料広告モデルとの違いです。

あまり注目されていないのが3ではないかと思います。従来は、販売チャネルである本屋さん等の利益が引かれているわけですから、ここを節約できているのが大きいのではないかと思います。

駅やコンビニ等にラックで置かれているフリーペーパーの「場所代」もあるかもしれませんが、恐らく従来モデルの本屋さんの利益よりは少ないのでしょう。複数誌でラックを共有できていることもコスト低下につながっていると考えられます。


編集ソフトやプリンタ等のDTP技術の発達により誌面を製作するコストが従前と比較して下がっているという理由もあるのかもしれません。R25等の薄い情報誌の場合、熟練した編集者ならばごく少ない人数で製作できているのかもしれませんね。


これらもろもろの要素が合わさって、従来モデルより効率的な面が出来ているのではないでしょうか。