iPod5周年と誕生秘話

今日はiPod誕生秘話についてです。

CNETの記事にあります様についにiPodが5周年を迎えたそうです。おめでとうございます。そしてありがとう。iPodIT技術がPCの世界を飛び出してユーザのもとにやってきた数少ない例だと思います。

iPod発売から5年--このガジェットが変えたもの、変えるもの - CNET Japan


"2001年の発売以来、iPodがコンピュータ、家庭用電化製品、音楽業界に与えた影響力はどれだけ強調しても誇張にはならないだろう。おそらくiPodは、コンピュータメーカーが開発した、音楽ファンと映像マニアの心を真につかんだ初めての「クロスオーバー」製品なのだ。"


ではここで、あまり知られていないiPod開発秘話を2件紹介します。
長い文章ですが、とてもワクワク躍動感溢れる成功ストーリーです。ビジネスマンやエンジニアなら誰でもこういったすばらしい製品の開発を経験したいのではないかと思います。

開発担当者が語る『iPod』誕生秘話


"「iPodに関して興味深いのは、最初からジョブズCEOが全力投球していた点だ。そういうプロジェクトはあまりない。ジョブズCEOはプロジェクトのあらゆる局面に深く関与していた」と、クナウス氏は言う。

 当初は、2、3週間に1度会議を開いていたが、iPodの試作品第1号が完成すると、ジョブズCEOは毎日口を出すようになった。

 「会議が繰り返され、ジョブズCEOは、好きな曲を聴くのに3回以上ボタン操作をしないといけないことにひどく気分を害していた。たびたびポータルプレーヤー社に注文がつけられた。『ジョブズCEOの考えでは、音量が十分でない、音質のシャープさが足りない、メニューの表示が遅い』といった具合だ。毎日、改善点についてジョブズCEOから一言あった」とクナウス氏。"

Tech-On!:iPodの開発


"Stanともう1人の技術者に“skunk works(秘密の仕事)”が割り当てられたのは,2001年2月ごろである。Stanは,現在同社でSenior Vice President of World Wide Marketingを務めるPhil Schillerに口頭で指示を受けたらしい。Apple社は明言を拒むが,決定の背後に同社のCEO,Steve Jobsの意向があったことは想像に難くない。

 彼らの任務は,携帯型音楽プレーヤの市場にApple社が参入する余地があるかどうかを調査することだった。事細かな作業内容の指示はなかった。市場に出回る音楽プレーヤを調査し,Apple社が革新的な製品を作り出す可能性を探れとの要求だ。

 「僕らの会社にとって一番難しいのは,ノーと言うことなんだ」と,Stanは繰り返し語る。Apple社には,歯ブラシから車まで,ありとあらゆる製品を作ってほしいという要求が始終舞い込んでくるという。ノーと言うには,それなりの理論武装が必要になるわけだ。 "

特に大好きなのは第二話のこの部分です。読んでいるだけでまるで自らが開発のさなかにいるかの様な熱気に覆われます。

Tech-On!:iPodの開発


2人は,多くのエンジニアが夢見る立場を享受した。真っ白なキャンバスに,世の中を揺さぶる鮮烈なビジョンを描き出すのだ。Stanはこの仕事を,心より楽しんだ。

 当時を振り返るStanの発言は,あたかも神聖な体験の追想か,激戦をくぐり抜けた古参兵の述懐のように響く。「あのころのことは,何だかぼんやりしてるんだ。分かるだろう? 本当に開発に入れ込むと,時間には意味がなくなる。24時間ぶっ通しで,7日間働いているようなものだった。ほかに何が起こっているのか,まるで気にならなかった」。

 Stanの頭脳は,あらゆる選択肢を探って四六時中働き続けた。時と場所を選ばずに,閃きが彼を襲った。シャワーを浴びる間,朝目が覚めた瞬間,夜更けに職場から戻るドライブの最中に,彼は声を張り上げる。

「いいこと思い付いたぞ!」


さあ仕事がしたくなってきました。みなさんジャンジャン働いてこういう状態になりたいですね。頑張りましょう。