Googleのポータビリティ戦略

今日も読んで頂いてありがとうございます。

今週も終盤ですね。聞く所によると、週休5日制の場合、月からだんだんと能率があがっていって水曜日が最も能力を発揮できるそうです。そして金曜にかけて下がって行くと。みなさん今日はジャンジャン働けましたかね? 明日はそこそこ調子の出やすい木曜日です。頑張りましょう。

さて、以前『Googleは富豪的発想』でも取り上げたGoogleのポータビリティの話です

ユーザーデータの『ポータビリティ実現』を検討するグーグル - CNET Japan


"Googleでは現在、ユーザーデータの「ポータビリティ」実現も検討しているという。これができると、同社のサーバーに蓄積されている(あなたや私の)検索記録やGmailのメッセージなどを他のサイトに移すことが可能になるそうだ。

 「データを人質にとるべきではない("Data should never be held hostage.")」というSchmidtは、法律によって義務づけられる前に、先回りして「(データに関して)番号ポータビリティに相当する選択権を各ユーザーに与えたいと考えている」と述べたという。"


前回こう書きました。

しあわせのくつ - Googleは富豪的思想


"囲い込みではなく共有。クローズドではなくオープン。自社利益の確保ではなくユーザ利益の最大化を考える。

一見、損しそうな考えですが、発想の根本にある考え方が豊かなので、最終的にこういった考え(戦略)を取る方が、豊かな結果をもたらすと私は思います。なかなかできない戦略ですが、これこそ成功者(社)のメンタルだと思います。"


このように、Googleのこうの富豪的発想はユーザだけでなく長期的に見てGoogle自身にも利益をもたらすと思いますが、それ以外の狙いもあるのではないかと思いました。

上記の『法律によって義務づけられる前に』という点です。社会的影響力の大きい電話や携帯電話が番号ポータビリティを国から義務づけられた様に、検索エンジンやポータル等の社会的インフラとなりつつあるサービスも将来的にはこういった義務がかされることを見越しているのかもしれません。

電話だけでなく、例えばPCのファイルを考えてみても、WindowsMacOSLinux等の異なるOS間でファイルの交換をすることができます。異なるアプリケーションでも、テキストはテキスト、画像は画像として、どのOSでも共通利用可能です。

貯金も保険も乗り換えることが可能ですし、車も家もユーザ側にいつでも変更の選択権があります。

よくよく考えてみると社会的に影響力の大きいもので可搬性がないものは稀なので、検索エンジン、ポータル、SNS、ブログ等が可搬性を義務づけらる、もしくはデファクトスタンダードが出来る可能性はありそうです。


どうせ義務づけられるならば、先んじてやることで企業イメージもアップしますし、デファクト標準を取る事で市場への影響力を高めることもできます。こういった面から考えてもGoogleの狙いは見事と言えそうです。