無料知識のすばらしさ

今日は久しぶりに大好きな梅田望夫さん(id:umedamochio)の記事から。
脳科学者として有名な茂木健一郎さんとの対談があったそうです。

その中の一節がとても素敵だと思いました。

茂木健一郎 クオリア日記: 「10ドルになります」


"会話は無料だからこそ、人びとは
自由に楽しむことができる。
 いちいち課金していたのでは、
自由な流通が妨げられる。

 インターネット上に、ようやく、知識が
無料である環境が整いつつある。
 いよいよ、アツイ。"


知識が無料って素敵ですよね。なんで素敵かっていうと、知識というのは更なる知識につながるものだからです。単に消費しておわりのものじゃなくて、その知識が新たなスタートになってどんどん新しい知識や価値につながっていく。どんどんプラスになっていくというすばらしい資産です。そんな素敵な資産が無料って、これはもう世界で一番価値のあるものが無料と言っている様なものです。素敵ですよね。


例えば、学者や研究者の人ってどうして社会的地位が高いかわかりますか?
これは僕の好きな斉藤一人さんが言っていたことですが、『研究成果を無料で発表するから』だそうです。学会や論文のことですね。
なるほど、と思います。企業は成果の秘訣を隠しがちですが、アカデミックな世界ってオープンにしますよね。当然、長い目、広い目で見たら後者の方が世の中にとって良い事なわけです。頭が良いから社会的地位が高いのではなく、世の中に貢献しているから価値が高いんだと。見事に本質をついていると思います。


そして、茂木さんが言われている『知識が無料なインターネット』を素敵だと思うのは、まさにこれと同じです。その方が世の中にとって役に立つからです。

ここで注意したいのは、なんでもかんでも無料がいいわけじゃないということです。有料の方が結局世の中の役に立つこともあります。なんでもかんでも無料だったら経済は発展しませんからね。ある製品やサービスを利用する際に、消費者としては無料の方がうれしいですけど、コストがかかっているものを無料で提供していたら結局その企業はつぶれてしまいますから、長い目広い目で見ると消費者にとってもマイナスであるというわけです。

ただ、知識は無料の方が世の役にたつ。それは知識は価値を生み出す源泉で、知識を無料で流通させることで、より大きな価値が産まれていくからだと。こんな風に思います。