どうしてWiiは日本で産まれたんだろう?
最近はWiiやPS3の話題が世界的に広まっています。両方とも日本製なことがとても誇らしいですね。
では、どうしてこれらは日本で産まれたんでしょうか?
なぜ海外ではこういったものが産まれないのでしょうか?
どうしてコンピュータ産業やネットではイノベーションが産まれない日本で、ゲームの世界では次々とハードもソフトも画期的なものが産まれるんでしょうか?
明らかなのは、PS2があり、PSがあり、スーパーファミコン、はてはファミコンがあったからだと言えるでしょう。
ではなぜファミコンが産まれたのか?
最初にどこかで誰かが想像したわけです。こんなものがあったらいいなぁ、って。
いろいろな触媒はあれど、誰かが創造したから誕生しました。
では、どうしてこういったものを想像する土壌が日本にあったんでしょうか?
例えば、日本人がそういうものが好きだったから、という特性による理由があると思います。
また、ほとんどの家庭にテレビがあったから、とか、TVチャンネル数が少なくて存在感が低かったから、なんて環境面の理由もあると思います。
この分析については正直わかりませんが、似たケースを考えるとヒントが見えてきそうです。
例えば、マンガ。例えば、アニメ。例えば、野球。
日本が世界でもトップレベルのパフォーマンスを魅せているこれらの分野はなぜここまで発展したのでしょうか?
同じ様に特性や環境の理由があると思いますが、ひとつ共通する点があることに気付きました。
それは、天才がいること。
マンガやアニメなら手塚治虫。野球なら長嶋茂雄や王貞治。ファミコンなら宮本茂や堀井雄二らです。
そして子供達が小さい頃から楽しんでいること。大人達だけが楽しんでいるのではなく、子供の頃から楽しんでいるのです。ゲームも、マンガも、アニメも、野球もです。小さい頃から楽しめる環境があります。
大人になってから体験したことで天才になるのは難しいものです。多くの子供達が日常的に楽しむことで天才が産まれやすくなります。
そして、大人になっても楽しめる環境もあります。日本では青年や大人になってもゲーム、マンガ、アニメ、野球を楽しむことができます。モテるモテないはさておき、社会的、経済的に存在が認められています。
大人になって楽しむ環境がないとせっかくの天才の芽がつまれてしまいますが、こういった分野ではそんなことがないわけです。
このように、子供の頃から日々楽しみ、大人になっても続けられる環境があるからこそ、天才が産まれる土壌ができるのではないでしょうか。そして天才がますますすばらしいものを生み出して、ますます皆が楽しんで行くという正の循環が産まれたのではないでしょうか。
※もちろん、産業がここまで盛り上がったのは、メディアや流通や関連エコシステムの末端にいたるまで皆の成果でもあります。
では、今子供達が楽しんでいて、大人になっても楽しむことができるものってなんでしょうか? はたして子供達はインターネットを楽しんでいるでしょうか? 携帯電話を楽しんでいるでしょうか?
子供達の遊びを追えば、今後の日本に期待できる分野が見えてくると思います