甘んじてはいけない

今日も読んで頂いてありがとうございます。

YouTube」や「通信と放送の融合」で一段と注目が高まった著作権について。CNETの中島さんのブログから、著作権料徴収に関するJASRACの問題を考えます。


どうやらとんでもない団体の様ですね。

CNET Japan Blog - 中島聡・ネット時代のデジタルライフスタイル:「文化庁からJASRACへの天下り」は全面禁止にすべき


"JASRACに関しては、「ジャズ喫茶やピアノバーなどに法外な著作権料の支払いを要求している」「収集した著作権料の大半は天下り役人の法外に高い給料や退職金となって消えている」「個人が運営するウェブサイトにまで法外な著作権料を請求して来るJASRACは、CGMの時代に逆行している」「徴収した著作権の分配方法が不透明」などの批判的な意見を見ることが最近多いが、一方では「JASRACが一元管理しているからこそ、(欧米に比べて)日本の着メロビジネスがこれほど急速に立ち上がった」というれっきとした事実もあり、一方的に「JASRAC=悪」とは言い切れない部分があるので難しい。"


弱者から不公平で非透明な徴収を行うのがまずみっともないですし、そもそも著作権法を定めている文化庁からの天下り先となっていることが問題の根本にある様です。


中島さんはこう考えられています。

この手の問題になると、これをモラルの問題にすり替える人がいるが、それは大きな間違いである。人間とはそもそも誰もがとても弱く、99.9%の人は、「自分が天下りすることが出来るかも知れない団体」「自分が世話になった先輩のいる団体」にオオナタを振るうことなどできない。そんな状況に文化庁の役人を置いたまま、「ネット時代にふさわしい著作権管理の手法を考えろ」「JASRACを改革しろ」と命じたところで絶対に無理である。


確かにそうだと思います。こういう立場になったらほとんどの人が自分の利益の方を優先してしまうでしょう。だから個人ではなくてルールの方が問題だと思います。

そして、私がもっと問題だと思うのが、どうして問題だとわかっているのにいつまでも変わらないのか、ということです。
どう考えてもおかしい。弱者をいじめる愚か者が甘い汁を吸っている。そしてそれはそもそも消費者のお金。みんながおかしいと思うでしょう。
それなのにどうしてこれが変えられないのか?



ひとつはメディアの問題があるでしょう。最強の影響力を持つ地上波テレビ局は、著作権を管理している文化庁やその上の文部科学省はもちろん、放送電波をもらっている関係で総務省に頭があがりません。
そういうことを考えなくてもよいはずの新聞は、子会社でグループの稼ぎ頭がそのテレビ局です。
しがらみがない雑誌は、テレビや新聞ほどの影響力はありません。

ということでこれまでのメディアはどうしても権力を持っているものを糾弾するのが難しかったわけです。



でも、今はもう違います。インターネットがあります。言いたいことがあれば誰でも極めて低コストで世界中に情報発信することができます。そして、その内容を皆がいいものだと思えば思う程、それがますます伝搬していく仕組みがあります。検索エンジンのランキングや、Blog&SNSによる口コミ等)

もう声高に改善を要求することができます。おとなしくしている必要はありません。よくないことはどんどんよくしていきましょう。
個人を攻撃する必要はないと思いますが、僕らの社会なんですから、僕らでよくしていきましょう。



逆に、インターネットという力を得たのに何も変えられなかったら、『国民はそのレベルに合った政治しか得られない』という格言の通り、政治やメディアの問題ではなく、結局自分達の問題だったということになってしまいますから。