天下りあっ旋問題の問題

「Life is beautiful」の中島さんが、またおもしろいことを始められています。

このタイトルの通り、官僚の天下り斡旋全廃に反対する自民党に異議を唱えるために、ネットのクチコミパワーを使って大きな流れを創ろうというものです。既にこの意見に賛同して同タイトルでトラックバックをしている人が20人を超えています。楽しみですね。

「天下りあっ旋全廃に反対したらもう自民党には票を投じない」バトン


"「天下り全廃」を提案した御手洗氏には拍手喝采だが、「官僚がやる気をなくす」という理由で「天下り全廃」に反対した閣僚は一体全体何を考えているんだか…。

 この閣僚の発言は、「官僚は給料が安くても、不夜城と呼ばれる霞ヶ関サービス残業で死にそうになっても、最後には天下りして甘い汁が吸えるからがんばっている」と言っているに等しい。

 これは官僚を侮辱した発言だし、そもそもインセンティブの与え方が間違っている(参照)。優秀な人に、国民のために霞ヶ関で長時間働いて欲しいのであれば、その働きに見合うだけの民間並みの給料を払うべきだし、残業手当も出せば良い。税金をそういうことに使うのはごく当たり前のことで、ちゃんと説明すれば国民を納得させることは可能なはずだ。

 そういうオープンなアプローチを取らずに、「天下り先をちらつかせることにより官僚をこき使う」ことが、いかに間違ったインセンティブの与え方であるか、そして、それが決して日本の経済に、つまりは「国力」に悪影響を与えているか、まともな頭を持っていればどんな政治家にも分かるはずだ。"


島さんが本文で引用されているニュースが何故か削除されている様ですが、Yahooのキャッシュに残っていました。改めて検索エンジンの影響力の大きさを感じますね。

「天下り」あっ旋全廃提言に閣僚が反発

「天下りふざけるな」というシンプルな意見だけでなく、「いや官民交流の利点が」という意見もある様です。私は中島さんの意見に近くて「官僚に十分な報酬は与えても良いけれど、天下りではなくきちんと給料や手当にすべき」という考えです。

官僚さんは、知的レベルの高い作業を大量に継続してこなしているハードワーカーですし、そもそも官僚になるのも大変だし、世の中の役にたっていることも多いと思うので、十分な報酬を得ていいと思うんですよね。誰でもなれるわけじゃないし、誰でもできる仕事じゃないですからね。世の中にとって役にたっているんだからそれ相応のリターンを得るべきだと思います。

ただ、その報酬を「天下り」という形で与えてしまうと、どうしても自分が天下りするかもしれない企業に対して甘くなったり、先輩が天下っている企業を平等にあつかいづらいですよね。これは問題だと思うんです。世の中にとってマイナスです。


よって私も天下りは反対です。けれど、急激に変えようとすると、今まで割安な給料でハードワークをこなしてきた引退間近な人達がかわいそうですから、段階的に改善するとか今まで少なかった給料をまとめて支払うとか、そのへんは考慮してあげるべきだと思います。



ういう問題がおきたときにいつも思うのですが、特定の誰かを攻撃したり怒ったりしないで、『今のルールだと上手くいかないことがわかったね。よかったよかった。今度はこういう風にして試してみよう。』という感じで喜んで改善すればいいと思うんですよね。永遠に完璧な法律なんてありえないんですから、なんかズレてきていると感じたら、喜んで直せばいいだけだと思います。