フランス革命とインターネット革命

9ドラマ『のだめカンタービレ』でクラシック音楽に触れたくなり、手塚治虫の『ルードウィヒ・B』を読んだ。ルードウィヒとは、日本ではよくルートヴィヒと書かれる人、つまりベートーベンのこと。

ルードウィヒ・B(1) (手塚治虫漫画全集)

ルードウィヒ・B(1) (手塚治虫漫画全集)



ルードウィヒ・B(2) (手塚治虫漫画全集)

ルードウィヒ・B(2) (手塚治虫漫画全集)

楽家の人生を取り上げるのがそもそも珍しいし、音楽を映画等ではなく漫画で表現しようというのだから恐れ入る。音楽も絵も右脳で感じるものらしいが、本当に漫画で音楽を表現している。手塚治虫先生の天賦の才がベートーベンという天才を描くすごい作品だ。在庫があったら是非おすすめします。


の作品の舞台は18世紀のヨーロッパ。フランス革命によって王政が初めて崩れたという人類の歴史の中でも激動の時代。そこで人民による共和制となったフランスに対して、王政の欧州諸国はよってたかってフランスを攻める。これが今のインターネットに似ていると思った。

インターネットによって特定の産業は変革を余儀なくされた。明らかにその方がいいと皆がわかっているのに、既得権益者は新しい芽をつぶそうとする。たぶん怖いからだろう。当時の王政や貴族の反応と現代の既得権益産業がそっくりでビックリした。


も自由は伝搬する。フランス革命が世界に伝搬していったのはご存知の通りだ。YouTubeがどうなろうと、もう人々に自由の空気が産まれた。遅かれ早かれ世の中は変わっていくだろう。著作権者や既存産業をないがしろにするという意味ではないが、本当に人々のためになる新たなルールがつくられていくだろう。


数世紀後にこの時代がどういう風に書かれるのかが楽しみだ。インターネットはルネサンス産業革命だけじゃなく、フランス革命の位置付けになると思う。