Google創業者の心を読み解く

Googleの創業者のひとりLarry Pageがこんなことを講演で語ったそうです。

グーグルのL・ペイジ氏:「科学者はもっと自分の研究の宣伝活動を」 - CNET Japan


「実際、(世界における)すべての経済的成長は技術の進歩によるものである。社会としてわれわれはその事実にあまり関心がないようだ」と述べた。「科学には、宣伝活動に問題がある。世界中のすべての成長が科学と技術によるものであるのに、誰もあなたがた科学者らに関心がないとすれば、それはあなたがたに深刻な宣伝活動上の問題があることになる」(Page氏)


僕も技術者のはしくれなので、テクノロジや研究者は大好きで、後半部分は同意できるのですが、前半部分はちょっと違和感があります。

経済成長の中でテクノロジが占める割合は大きいけれど、それが全てではないと思うからです。

例えば、やる気があるなしでも生産性は変わりますから、メンタル面での自己啓発も経済活動を促進させます。また、組織論によっても営業力によっても効率化は可能です。つまり、様々な「気持ち」「学問」「知恵」によっても生産性は変わると思うのです。

もちろん、大きな効率化には「技術」が大きく影響します。人ではできない様なこと、人がやったらコストも時間もかかる様なものを技術が改善してきた例は多々あります。ただ、全部ではないのではないかと。(ひょっとしたら、そういう意味も含めてノウハウということで「科学と技術」と言っているのかもしれませんが。)



ところで、人の話を聞く際に、話がおもしろくなるコツがあります。会議等で使うと暇つぶしにも頭のトレーニングにもなります。

それは『相手が何と比較して意見を言っているのか』を見抜くことです。人が何かを判断する際には、必ず比較対象となるものがあって、そのものさしを使っているという学説があります。これを利用したもので、人の言葉や考えの裏にある比較対象を想像してみるんです。

このLarry Pageの考えを聞いていると、彼は研究が大好きなことと、もっと研究者は評価されてしかるべきだという不満も読み取れます。そんな経験が大学時代にあったのかもしれません。あるいはもっと貢献できるという自信や目標の現れかもしれません。逆に組織論にはあまり関心が強くないのかもしれません。

会議で眠くなったとき。こんなトレーニングをおすすめします。