SaaSに納得できない
SaaSをこのブログでも何度か取り上げているが、完全には納得できないでいる。
ソフトウェアを、パッケージ販売&インストールではなく、オンラインアプリ&サービスで利用するという新しい形態だが、これは正当な進化なのか、それとも単なるトレンドなのか?
新しい流れであることはわかるし、「Network is a computer」という概念が美しいのもわかる。だが、本当にベストな形態だろうか? 完全には納得がいかない。
Webサービスとしてソフトウェアを提供することのユーザメリットは確かにいくつかある。
- ブラウザさえあれば利用できるのでOSに囚われない
- クライアントPCは低機能で構わない
- 常に最新のサービスをメンテナンスやバージョンアップ作業なく受けやすい
- 世界中どのマシンからでも同じ情報・サービスを利用しやすい
等だ。
だが、提供者側の視点で見ると、この他にもメリットがある。
- ユーザの利用動向を把握・管理しやすい
- 継続契約を得やすい
- ソフトウェアの不正コピーの心配がない
- ユーザIDを作ってもらえるので、他の関連サービスも提供しやすい
- 販売コストが安い(実店舗と実流通とパッケージを持たなくても、サーバと配信で済む)
どうにもこの後者の方が狙いである気がしてならない。Webサービス形式でも全く問題ないすばらしいものも多々あるが、まだまだクライアントアプリの方が使いやすいものも正直多い。それなのにSaaSという言葉によってなんでもかんでもその形式が正しいとされる論調にはちょっと抵抗がある。
きちんとユーザが判断できるといいのだけれど。
どうなんだろう。