アップルのユーザエクスペリエンスの違い

wanwangorogoro2007-03-08

アップルのiPodMacOSの使い勝手の良さが賞賛されるにつけ、最近「ユーザエクスペリエンス」という言葉を目にする機会が増えてきました。従来のユーザビリティやユーザインターフェースと同じ類いの言葉です。

その中からこんな秘話を紹介します。

Appleバイスプレジデントを務めたこともある認知心理学者Donald A. Norman氏の言葉を日経エレクトロニクスより参照します。

ユーザエクスペリエンスの大家でもある氏が、日本の家電メーカの製品を採点していたときのこと。製品自体はすばらしかったそうです。ところが、あるデジタルカメラについてこんなことがあったとか。

日経エレクトロニクス2007年2月26日号 - Tech-On!
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/HONSHI/20070220/127934/
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アップルの製品は製品の箱までユーザエクスペリエンスの一部だと考えられていて、箱を開けるとまず製品が目に飛び込んでくる様になっている。ところが、そのデジタルカメラの箱をあけたとき目に飛び込んで来たのはCD-ROMだった。これではユーザは『インストール!』と怒鳴られた様なものだ。


たしかに、AppleiPodは箱の細部に至るまで見事な設計で、箱を開ける瞬間や箱を開ける行為そのものまで楽しむことができました。今でも初めてiPodを買った時のことを覚えています。(今はだいぶスリム化されているが、当初のiPodは箱までゴージャスだった。)

私もそうですが、iPodの箱をまだ取っておいてある人は多いのではないでしょうか? それはきっと箱のデザインもそうですが、箱を持ったとき、箱をあけたときの感動を覚えていて捨てられないのではないかと思います。


もちろん、上記のようにコンサルティングを受けた日本メーカはそのデジカメのパッケージングを変更したでしょうからそれはそれで見事な製品開発の一環であったと思います。よいアイディアはこうやってどんどん共有して参考にしていくべきですからね。

アップルお見事。おかげで他の製品もどんどん素敵なものになっていきそうです♪ こういう話はどんどん広めましょう。