GoogleがSI業に参入していた。

Googleが先日「GoogleApps」を法人向けに提供開始し、有償サポートを始めたのはよく知られています。

これについて、こんな面白い見方があることを知りました。2006年夏にGoogleMapsでも同様に企業向けの有償サポートビジネスを開始したときのものです。

野村直之 Web 2.0 for Enterprise : Google Maps for Enterpriseに見るGoogleらしさ


"ここでは,やや否定的なトーンで「人的サービスの対価」としての収益モデルに落ち着いたようだ,と述べました。しかし,そもそもどうやってお金をとっていいか分からなかったマッシュアップ・サービスについて,引き続き「コンテンツとその利用(API)自体は無料」を貫いて収益モデルを打ち出してきた点は評価に値すると思います。

 「破壊者Googleへの恐怖」を語る切り口で言えば,従来のシステム・インテグレーションを,エンタープライズマッシュアップによって大幅に簡便化し,価格破壊を起こしつつある,と言うこともできます。このようにみれば,決して小さな出来事ではなく,IT業界(特に日本のIT業界)の体質転換を迫る歴史的事件,とさえ言えるかもしれません。


興味深い点は2つ。


API公開による新たなビジネスモデルができたこと
Googleがエンタプライズシステム業界へ参入したこと


言われてみればその通りなのですが、「GoogleApps」では、対Microsoft、対Office、対Windows、対こちら側というイメージが強くてすっかり抜けていました。

従来、API提供は無償で行われており、広告やECにつなげるビジネスモデルしかなかったわけですが、これで新しくひとつできたことになります。

また、Google広告業界、メディアに続いて、SI業界にも価格破壊で参入したということですね。深いっ!