若者がPCより携帯を使う理由

近の若者はPCをあまり使わず携帯電話ばかり使っていると言われている。いわゆるインターネットではなく、携帯向けのネットをネットの全てだと思っている人も多い。

それを指して、ネットリテラシーの高い人からはバカにした様に言われることが多い。「どうして携帯なんか使うのか」「あんなしょぼいものでどうして満足できるのか」と。「そんなの本当のネットじゃない」と。


れにはいろいろな理由があるけれど、あまり言われていない点をあげると、キーボードがあると思う。

キーボードを使いこなしている人間にとっては「どうしてあんな打ちにくい携帯のキー入力をするのか?」となる。「かったるくてやってられない」と。

確かに、携帯も予測入力機能によってかなり改善されてきたとはいえ、PC用のキーボードと比較すると、その入力スピードは段違いに遅い。「なんで携帯なんかで」という気持ちもわかる。


も、それはキーボードを使いこなしている人の話だ。苦もなくタッチタイピングができる人にとってはPCの方が入力しやすいかもしれないが、国民皆がマスターしているわけではないのだ。自分の経験を思い出して欲しいが、2週間くらい集中してトレーニングしないとタッチタイピングはマスターできない。センスの良い若者でも1週間はかかる。家にPCがなければ2週間毎日学校でトレーニングするのはなかなか難しいだろう。

一方、携帯電話は、幼稚園や小学校低学年の頃から毎日いじっている。自然とキー入力は速くなる。


れを検証する調査を目にしたことはないが、PCキーボードでの入力より携帯キー入力の方を容易と感じている若者は多いのではないだろうか
。PCの方がディスプレイが大きくてキレイかもしれないが、人は扱いづらい機器からは自然と離れてしまうものだ。肝心要のユーザエクスペリエンスにおいて、出力機器(ディスプレイ)はPCの方が良いかもしれないが、入力機器に差がある。そんな気がする。