AppleとIntelのいい関係

wanwangorogoro2007-09-27

 ここ数年、IT産業におけるIntelの価値が停滞気味だったと思う。要するに、PCの購入時におけるCPUの重要性が下がってきていたと感じる。3年くらい前までは、CPUがパソコンの値段を決めていたし、スペック表の一番上にくるのも必ずCPUだった。しかし、3Dゲームや画像処理等の高負荷な使い方をする一部のユーザを除くと、たいていの一般人にとっては機器のデザインや値段の方がより重要な要素になってきていた。なぜならば、どんなCPUでもそんなに体験が変わらないからだ。そんな高機能なCPUに高いお金を注ぎ込んでまでやりたいことがない。CPUの機能がユーザのニーズを超えて、いわゆる破壊的イノベーションが起こる予兆に満ちた(Intelにとっては)危険な状態だったと思う。
 そこでAppleだ。アップルの提案するコンピューターの使い方は、Microsoftのそれよりも遥かにCPUパワーを必要とするものが多い。音楽や画像、動画の楽しさを提案しているだけでなく、OS自体がリッチだし、なによりレスポンスの速さを重視しているからだ。iPhoneを触った人の多くが驚くように、そのレスポンスの速さがアップルの重視するユーザエクスペリエンスに大きな違いをもたらしている。最新のiPod nanoのレスポンスには極々瞬間的な間を感じるので、個人的にはさらなる改善を期待したいところだが、それでも他機器と比べるとすばらしい体験を提供している。

 今後、コンピュータはもちろん、音楽プレーヤーや携帯電話にもレスポンスを高速化するためのチップが強く求められるだろう。モバイルの場合はもちろん省電力もだ。IntelにとってはApple様々だろう。果たしてiPodiPhone向けのIntelチップは登場するか!?

アップル - iPod + iTunes
http://www.apple.com/jp/itunes/