インターネットの未来

 
 人が道をつくらず、機会がつくるようになった。


 インターネットのことだ。インターネットの道であるハイパーリンクをかつては人が造っていた。意味のあるリンクを考え、タグを書き、リンクを張っていた。今は、多くのリンクがコンピュータシステムによって造られる。例えば、検索エンジン。例えば、SNS。自動的に多くのリンクが動的に生成されている。この、はてなダイアリーもそうだ。

 インターネットは自律的に成長している。かつては、ノード、すなわちサイトを人がつくり、人がリンクを張っていた。今は、コンピュータがサイトをつくり、リンクを張る。その数の方が圧倒的に多い。速い。

 これでは、インターネットはコンピュータによって成長させられていることになる。ネットワークを拡張し、密にしているのは、人ではなくコンピュータだ。コンピュータをつなぐネットワークをコンピュータが拡張していることになる。なんだか、不思議な感じだ。

 コンピュータがつくったノードとコンピュータがつくったノードがコンピュータによって結びつけられる。コンピュータがネットワークを広げ、コンピュータが道案内する。おいおい、いつのまにかとんでもない世界になったもんだ。

 
 もちろん、そのネットワークを楽しみ活用するのは人だ。そもそも、コンピュータをつくったのも人だ。だが、だいぶ人の手を離れて成長し始めている。この先どうなる。どうする人間。