GooglePF「Apps Engine」のビジネスモデル

Googleが、かねから噂されていたWebサービス型のストレージサービス、DBサービス、コンピューティングサービスを提供する「Google App Engine」の提供を開始した。Google検索エンジンを構築している巨大なサーバ群のパワーを使いたいだけ使うことができるものだ。

Googleのインフラでアプリを動かせる「Google App Engine」 - ITmedia News


Googleは4月7日、開発者が自作のWebアプリケーションをGoogleのインフラで走らせることができるツール「Google App Engine」のプレビュー版を立ち上げた。  開発者はGoogleが自社アプリケーションで使っているのと同じ機能を利用でき、アプリケーションの構築とメンテナンスが容易になり、トラフィックやデータ量の増加にも簡単に対応できるとしている。

グーグル、「App Engine」を発表--オンラインアプリケーション開発用にインフラ提供:ニュース - CNET Japan


サービス開始当初のApp Engineには、ストレージ容量が500Mバイト、1日あたりのデータ転送容量が10Gバイト、1日あたりのプロセッササイクル2億回までという制限が設けられる。これは、1月あたり500万ページビューのサイトを稼働できるくらいの処理能力に相当すると、Koomen氏は述べる。  プレビュー期間終了後は、誰もがこれくらいのキャパシティを無料で利用できるようになり、それ以上を利用する場合は有料になる。課金体系はPay-as-you-go式(従量制)であることが明らかにされているものの、具体的な金額は発表されていない。

 れは「ユーティリティコンピューティグ」あるいは「SaaS」(Software as a Service)と呼ばれる「使っただけ払う」タイプのソフトウェア提供の形だ。従来のパッケージ型でソフトウェアを提供する形に代わり、このようにオンラインで必要な機能を必要なだけ提供する。

 だが、Googleの狙いは、単にこのプラットフォームで儲けることではないだろう。Googleの望みは、単純にインターネットをもっと豊かにすることにあるのではないか。それが、結局Googleの豊かさにつながるからだ。具体的には、インターネットが活発になればなるほど、充実したものになればなるほど儲かる仕組みをGoogleは持っている。広告だ。インターネットの成長がすなわち自社の成長につながる様に既になっているのだ。だから、インターネットに貢献することがすなわちGoogle自体のためにもなる。

 これは、仕組みを言ってしまえばなーんだということかもしれないけれど、他の産業でもあらゆる商売にとって言えることだと思う。『自分が提供できるものは喜んで提供するべき』『貧乏臭いことをしていると貧乏になる』というのは何度も取り上げている商売の名格言だけれど、Googleはこれをうまく実践できている。広告うんぬんじゃなくて、素直にこういう気持ちからGoogleの戦略は来ているのではないだろうか。