インターネットビジネスで儲かるもの

今日はインターネットビジネスにおけるBtoBtoCビジネスについて。

BtoBtoCとは『企業が消費者相手に商売するのを手伝う商売』である。
『Business to Business to Consumer』というわけだ。
このビジネスがおもしろいのは、真ん中のB企業がC相手に行うビジネスがうまくいくかどうかに関係なく利益をあげられることだ。
もちろん理想は3者皆が利益を上げる事で、そこまで見据えて左のBはビジネスを行うべきなのだけれども、実際はそうでないケースも多く、一般的に難しいと言われているConsumer相手のビジネスとは関係なく行われているものもある。

インターネットビジネスにおいてどんなBtoBtoCがあるかというと、業種にもよるが、

※順不同


等、無数にあることがわかり、それぞれきちんと利益を上げている。
以前エントリ『インターネットビジネスが儲からない理由』で書いた様に、ウェブ上で成り立っているビジネスモデルは非常に少ないのだが、それはBtoCの話であってBtoBtoCでビジネスの流れをもっと広くみると数多く存在することがわかる。

よく『ゴールドラッシュの西部開拓時代に儲けたのは、ジーンズ会社とスコップ会社だった。(ゴールド自体を発掘した儲けた者は数少ない)』と言われるが、それと同じ様に、『中心ビジネスよりもビジネスをしようと思っている人相手にビジネスをした方が儲かりやすい(周辺ビジネスの方が儲かりやすい)』というのはよく言われることで、ウェブでもそのルールがあてはまっていること言えると思う。

ゴールドラッシュの「超」ビジネスモデル


で、何が言いたいかというと、『こういった周辺ビジネスはずるい』とかそういうことではない。
逆に、周辺ビジネスのおかげでどんなビジネスも成り立っているのだ。
周辺ビジネスにも競争はあるし、役に立たないとわかれば排除されていく。
残っているものはやはり役に立っているのである。
言いたいのは、『最終消費者であるCが喜ぶことによって、周辺ビジネスの人達までハッピーになる』ということだ。
誰かがあるサービスを受けたり製品を買ったりすると、そのサービス提供主体の企業が儲かるだけでなく、その周辺ビジネスをやっている上記の様な企業も皆儲かる。


例えば、AppleのiTunesMusicStoreを例にとって考えると


だけでなく、

  • アーティスト→楽曲が売れてうれしい
  • 演奏者→楽曲が売れてうれしい
  • レコード会社→楽曲が売れてうれしい
  • 代理店→iPodが売れてうれしい
  • 周辺機器メーカ→周辺機器が売れてうれしい
  • ISP→高速回線契約が売れてうれしい
  • HDDベンダー→HDDが売れてうれしい
  • 広告代理店→広告ができてうれしい
  • TV局→CM枠がうれてうれしい

   ・
   ・

と無数の周辺ビジネスも『うれしい』し『儲かる』のだ。
これってすごいことだ。ほんのひとつのビジネスが周りに輪を広げて行く。周辺ビジネスはどこまでも広がって行く。
BtoCとかBtoBtoCなんていうのは本当はなくて、実際は、BtoBtoBtoBtoBtoBtoBtoBtoBto・・・Cなのだ。
こういった関係者全員が『うれしい』『儲かる』ビジネスこそ真のビジネスだ。
どこかで誰かが不満を持っている様なのはダメだ。結局長続きしない。

いい輪を広げよう。誰かがハッピーになると皆がハッピーになる。誰かが儲かると皆が儲かる。
すばらしい仕組みだ。これこそビジネスだ。経済は人を幸せにするといった経済学者がいたけれど、その通りで、まさにビジネスは人を幸せにするとはこういうことなんだ。