なぜGoogleはGoogle成り得たか? 


今日は久しぶりに梅田さん(id:umedamochio)の長文エントリがあったので、その中で気になったフレーズについて。

by My Life Between Silicon Valley and Japan『[英語で読むITトレンド] YouTubeについて(1)』


本をいま書いていたら「YouTubeについてどう書くか迷う」と冒頭に書いたのは、YouTubeは、(1)インフラに莫大なコストがかかる賭け金の高い勝負であるにも関わらず、(2)ビジネスモデル・リスクに加えて著作権関連リスクが存在する、よって、いつまでこの調子でどんどん走っていけるのかに一抹の不安がよぎるからなのだ。

ナップスターになるか、グーグルになれるか。天と地の差がある。

そこに買収オファーという誘惑も入り込む。

創業者の「人としての格、スケールの大きさ」みたいなものが、結局はYouTubeがどこまで行けるかを規定するような気がする。


特に最後の『創業者の「人としての格、スケールの大きさ」みたいなものが、結局はYouTubeがどこまで行けるかを規定するような気がする。』に感じるものがありました。

YouTubeについては僕も色々と書かせてもらったんですが、おっしゃる通り、今後歴史に残るかどうかは志にかかっていると思います。


昨日のエントリで書いた様に、

by しあわせのくつ 『ちょっと待った!国産検索エンジンプロジェクト』


これはこれでわかるんです。ただ、これって研究者が数年数十年の人生をかけて取り組むのに十分な理由でしょうか?本当に偉大な成果をあげるには大きな志が必要なんです。

Googleが掲げている『Google's mission is to organize the world's information and make it universally accessible and useful』の様な。

Googleは決して、広告ビジネスの利益のためにやっているわけでも、米国が世界をコントロールするためにやっているわけでもないんです。

この志の違いが結局成果に現れてくる気がします。

志の違いって大きいと思うんです。


等と考えていたら、CNET Japanにちょうどこんな記事がありました。Googleより注目されていたのに・・というものです。

by CNET Japan 『Web 1.0に学ぶ失敗しない法則--グーグルをつくれなかった男の話』


 Web 2.0が全盛を極めている今、そろそろWeb 1.0時代のことを振り返ってもよいときだろう。GoogleLarry Page氏とSergey Brin氏、amazon.comのJeff Bezos氏など、莫大な富と世界的な名声を手に入れた人たちもいる。一方では、Floozの創設者Robert Levitan氏のように返り咲きを狙っている起業家たちもいる。しかし、大抵は当初の高らかな宣言とは違う結末を迎えている。

 それでも、少し環境が違っていれば、成功を収めていたかもしれない人たちが、とりわけベイエリアにはたくさんいる。彼らは、もしかすると今ごろは大規模なカンファレンスで将来について奇抜なビジョンをしきりにわれわれに聞かせていたのかもしれない。しかし、今はステーキハウスで順番待ちをするような平凡な市民だ。


これらの違いって何なのでしょうか?
僕は、運がもちろんあると思います。そして、それを呼び込むための、心、志が重要だと思うんです。さらに、その志は言葉にした方がより効果があると思います。
なぜならば、言葉にすることで初めて意識というのは概念化されて他人が理解できるものになるからです。言葉になって初めてアウトプットとして外部に影響を与えることができるからです。

この辺の考えは先日のエントリ『アウトプットこそが何かを生み出す』で考えていますので、よろしかったら読んでみて下さい。


Googleとその他の違い、成功とそうでないものの違いは、この辺の志に違いがあるのではないか、と最近思います。
やっぱり『少年よ大志を抱け!』っていうのは素敵な言葉ですね。



ザ・サーチ グーグルが世界を変えた

ザ・サーチ グーグルが世界を変えた

※↑Googleの生い立ちや同時期に活動していた競合企業について書かれていてとてもワクワクする物語になっています。

Google誕生 ?ガレージで生まれたサーチ・モンスター

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※↑こちらは最近発売された同類の本です。まだ読めていませんが、『サーチ』に興味ある方おすすめします。